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グレイテスト・ショーマンのaoのネタバレレビュー・内容・結末

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

こんなに観やすいミュージカル初めて!!!っていうくらい物語のメッセージ性とミュージカル要素が見事にマッチしていたと思った!! あっぱれ!ストーリーがわかりやすいとか、トントン進みすぎって言われてるみたいだけど、これミュージカルだから!良いんですそれで!!

まずオープニングでガッチリ心を掴まれます。ちょっと寝不足のまま観に行ったから場内が暗くなった途端めちゃくちゃ眠かったんだけど飛び起きた。クソかっこいいですやん…(泣)なにあれ(泣)オープニング一曲目で、「あ、この映画泣くな」と思いました。あの高揚感もう一回味わいたい。
劇中の歌が全部良い。ミュージカルって大体途中でゆったりした曲挟むと中だるみする印象だったのに終始感動。終始感涙。リンドの歌も本当に良かった。まじで歌のシーン全部泣いていた(笑)音楽とダンスの力恐るべし。変に長くなかったところが逆に良かった。

ヒュージャックマン歌うますぎ…(泣)
しかし優勝は『This is me』のキアラですね。これは説明するより観て聴いた方が早いでしょう。自分たちを受け入れない社会と自分自身を奮い立たせるように訴えた『This is me』は本作監督曰く“彼女自身の行進曲”である。大納得!!大納得です!!!

主軸は主人公の栄光やどん底、そしてもう一度人生と向き合うサクセスストーリーなのかなと感じたけど、もう1つの大事なテーマが本当に上手く描かれていた。
誰にも認められずに隠れるように生きてきた人々を、敢えて“リング”に立たせる物語。今よりもっと階級や人種、容姿の差別が酷い時代、サーカスは賛否両論ある中でも批難の方が多かったように思える。
しかしペテン師と蔑まれたP.T.バーナムのサーカスは、人間の心の内にある好奇心や怖いもの見たさを刺激し、大成功する。
栄光もつかのま。一度頂点まで登りつめると降下するのが物語の常。バーナムさん、どん底に落ちます!!
成功に目が眩み、家族や財産、全てを失うバーナム。そこでミュージカルの醍醐味、ハッピーエンドのクライマックスに向けて彼らが動きます(笑)きっかけは金儲けのためだったかもしれないけど、それでも家族同様に自分たちを受け入れたP.T.バーナムへの感謝と信頼が後押しし、もう一度立ち上がる主人公、ここで叙情的音楽とダンス、ここで泣かずしてどうするんですか…

コンプレックスを個性として捉える今この時代だからこそ、こんなにも世界中でヒットしているのでしょう。ちょっと前だったらこの映画そんなにウケなかったと思う。
これはもう誰が観ても納得。本当に上手くできてる。いくつかのメッセージが絶妙なバランスで物語を構成し、魅せるべきところでバシッと決める歌とダンス、最高のミュージカルでした!

これも実話なんですか…信じられない(泣)この映画を映画館で観れる時代に生きてて良かった(泣)
DVDの購入は不可避でありサントラは言うまでもないですね。
ao

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