スキピオ

グレイテスト・ショーマンのスキピオのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.0
“彼は証明したわ。想像力さえあれば成功できると”

ミュージカル映画はまず音楽の良さありき、「配給ロゴ」からラストまで駆け抜ける感じで最高だった。ミュージカル映画で停滞しがちな歌唱パートでもキチンと物語が進んで(いるように見えるので)テンポが良いからベタでも退屈せず。彼の"奇妙な"興業が欺瞞だと叩かれる所や、サーカスのメンバーとの成功後の衝突も描いていて、ポリコレとエンタメとのバランスも良かったと思う。P・T・バーナムの半生も実際にはこんなに「ソフト」な感じじゃないんだろうけど、音楽の完成度もあって「ハード」にしすぎるのも野暮だなって感じですんなり入ってきた。

上映時間105分だったのか、絶妙な長さ。あと15分長くてあのシーンやあんなシーンで「葛藤」を描いたりしてたら、ダラダラして微妙だったろうな。

気になったのは「アフレコ感」ありありだったことかなぁ。「欧米のミュージカル映画」に言っても仕方ないことかもしれないけど。でもってあのオペラ歌手役の歌部分はレベッカ・ファーガソンじゃなくて別人かよ。そこは妥協せずに実力重視で選んで欲しかったなぁ。