ゆめこ

グレイテスト・ショーマンのゆめこのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.3
ミュージカルが好きなのでミュージカル映画ときくと身構えてしまう性分です。期待しすぎてちょっとでも違和感あるとコレジャナイ……とか思っちゃう面倒な人間なので(去年のアカデミー賞候補がそれでした)。

ということであまり期待せずに観に行ったのですがとーーーっても好きでした。歌が最高。心にヒリヒリくる曲があって何度も泣いた。鼻ツーンてくるやつ。あ、好き。って途中で思ったので、ツッコミどころのある脚本はあまり気にしないようにして楽しんだ。それでもテンポは早すぎるしもうちょっと深掘りしてほしい部分はあったけどねw

内容に色んな意見はあると思う。自分の成功のためにフリークスを利用するバーナムが好きじゃないって意見も、主人公に都合が良すぎるってのもわかる。
ラストシーン含めフリークスはこれで良かったのかなぁと思ったけど、色々咀嚼して、家族からも隠されてきた人たちが1人の男性の行動がきっかけで希望が持てたり、自信を持つことができたりしたというストーリーは私は好き、という結論に至りました。だからこそThis is meが活きてくるよね。何度聞いても泣いちゃうなぁ。

あと主人公バーナムに感情移入したって話がしたい。
鑑賞中、あれバーナム結構最低な人間では……?ってなったけど、持たざるものが成功を手に入れるってこういうことなんじゃないかなって思ったんです。

自分語りをするのもアレなんですけど、私自身も色々と惨めな思いをしてぜってー成功してやるって思って生きてきて、今は望んでいた生活をしているんですね。だからバーナムのなりふり構わない感じとか、人の扱いとか最低だなーと思いつつ、何となく自分を見ている気分になって否定できなかった。わかるよーって言いながら、自分を肯定したいだけかもですが。
都合よく描きすぎって意見もわかるんだけど、最下層も成功させてくれよぉ……という気持ちですね。
共感ポイントが多々あったので、私的には心に残る作品でした。

そして何より歌!歌が最高!!!
This is meの力強さに涙して、ハードル低めにして見てたのにめっちゃ泣いてた。これは……涙?泣いてるのは私……?とか言いたくなるくらい泣いた。日陰で過ごしていた人たちが受け入れられて自信を持つ姿、ぐんぐんとエネルギーが増していくような振り付けも美しかった。

エンターテインメントとして好きだったのは、バーナムとフィリップの掛け合いが最高なThe other side。なんでしょうねー、もう無条件に曲が好きでゾクゾクする感じ。泣ける曲って訳じゃないのに曲に惹かれすぎてこれでも泣いてた。映像とのリンクも素晴らしくてショットグラスの使い方とかバーテンダーのお兄さんの入り方とかもーーーちょーーーかっこいーーーー!

目も耳も幸せになれるの、ミュージカル映画の醍醐味だなぁと思いました。
歌だけじゃなくシーンの切り替わり方とかに小気味良い工夫があってそれも楽しかったです。

鑑賞後すぐの感想で、ミュージカル映画を期待しすぎると肩透かし食らうかも、て書いたけど前言撤回します。細かいところでセリフと歌がうまく融合してなくて入り込めない部分があったと思ったんだけど、それは歌のせいじゃなくて脚本にツッコミどころがあって没入できなかったという方が正しいかな。

鑑賞して1週間経ってもじわじわとあの曲良かったなーって気が付いたらサントラ聞いて泣いてるので、本当に好きなんだなと我ながら思います。

長くなりましたおしまい!!!
ゆめこ

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