1970年代に実際に起きた事件を基にしたサスペンス。
容疑者とされる人物は自由の身でのうのうと生きていて、遺族は闘い続けています…
なんだかやり切れないお話。。
1970年アメリカ、大学生のホリーは「地球の日」運動で活動中のアイラと出会う。
反戦活動や自然保護等を訴え、そのカリスマ性で多くの支持者を得ている彼に惹かれ、ホリーは翌年から同棲を始める。
1974年、ホリーは妊娠したが中絶させられ、その頃からアイラの暴力が始まる。
それからも暴力を受けては逃げ、優しくされて舞い戻る生活の繰り返し。
そして1977年、ロンドンで活動していた2人だが、口論後ホリーの行方がわからなくなる。
翌年、アイラの自宅からホリーの遺体が入ったスーツケースが発見されるが、血痕等もなく証拠不十分の為保釈されてしまう。
(ホリーの遺体は少なくとも12回は頭部を殴られ、生きたままスーツケースに詰め込まれたらしい)
そしてアイラは、新しい恋人とフランスへ逃亡。
アメリカでは欠席裁判をし、死刑判決が下され、フランス政府にアイラの強制送還を要求するが、人道的見地から不可能だと却下される。
1999年、やっとフランスの裁判所がアイラの送還を決定するも、彼は不服申立てを行い、いまだ自由の身である。
この事件中、ホリーの父親は自殺し母親も後を追うように亡くなったそうです。
そして兄弟達がその後を継いで闘っているとのこと。
なんとも言えない、胸が引き裂かれるような残酷な現実の話でした。
"法律なんてくそくらえ"とダイ・ハード的に吠えたい気分!!