ガガンボ

人生はローリングストーンのガガンボのレビュー・感想・評価

人生はローリングストーン(2015年製作の映画)
4.0
「Infinite Jest」という本を書き、有名になったデヴィットフォスターウォレスと彼の作品に魅了されたローリングストーン誌の若手記者の5日間の密着取材を描いた映画。
実際に記者が取材の時に録音していたテープの会話をほぼ再現している、実話をもとにした映画らしいです。

ただジェシーアイゼンバーグが出てるからという理由で見ました。
でもこの映画はデヴィットの本や人によってはスティーブ・ジョブズより優れていると言われている「This is water」というスピーチを聞いてから見ると深みが増す気がします。

派手なシーンは一つもなく、淡々と2人の会話が続きます。

デヴィットのこの世に対する考え方、孤独がひしひしと伝わってきて、見終わった後はなんとも言えない寂しさを感じた。

彼のスピーチをYouTubeで少し見たけど、
生きていく中で大切なことに気づく重要性とその難しさがなんとなくわかった。
魚は水の中でしか生きていけないけど、自分が生きている世界の全てが水の中とは知らずに生きている。

人間は自分の意思で、自分を良い人にも悪い人にもできるからこそ、周りに目を向けて相手の立場に立って考えることができる人になりたいと思えた。

大切だけど、何も考えずに生きていたら気づかないことに気づくきっかけになる映画。