【第73回ゴールデングローブ賞 ミュージカル・コメディ部門主演女優賞ノミネート】
『アメリカン・パイ』ポール・ワイツ監督のコメディ映画。『ナッシュビル』リリー・トムリンがレズビアンの「グランマ」を演じ高く評価された。
面白かった!全体に駆け足なのが気にならなくもないが、リリー・トムリンの力もあり上質なコメディに仕上がっていた。
中絶問題を描くにしては浅く、性的マイノリティを描くにしてはこれまた浅い。どちらか主軸を決めて深掘りしていった方がよかった気がする。
ただ、そんな欠点も超強い「グランマ」の前では帳消しになってしまう。メンタルもフィジカルも鬼強いエルを軽やかに演じているリリー・トムリンが見事。
映画としては言いたいことがあるが、最後も軽やかに着地してみせた秀作コメディ。まぁコメディという割に笑うところはあまりないけれど。あまり深みを感じないのが欠点だが、普通に誰もが楽しめる一作だと思う。気の抜けたコメディみたいなジャケ写に騙されず観てほしい一作。