BT248

ソング・オブ・ザ・シー 海のうたのBT248のレビュー・感想・評価

5.0
STCのジャンル分け:「金の羊毛」


文句ありません。
めちゃめちゃハマるとか個人的に好きとかよりも、映画として点数をつけるうえでマイナス点がありません。
とてもかわいらしい絵でいるのにこんなに暖かく物語を語れるのは本当に素晴らしいと思います。尊敬します。

いわゆる冒険ものとして物語が展開されていて、シァーシャの半セルキー人間の設定は崖の上のポニョと似ていたり、最後の巨人の姿はもののけの獅子神様の様であったりと、今作の制作スタジオがヨーロッパのジブリと言われる所以を別の意味でも感じるところがありました。

他には灯台主の父がいわゆる「海の妖精」と恋に落ちて半神の様な子を授かる部分はアクアマンなどと同様に見られる童謡的で神秘的な設定を参考にしていたり、薄暗い森の奥に住む怖い魔女もそうだし、髪の長い老人の妖精は不思議の国のアリスを完全に意識して作られていたりと、なじみ深い様々なおとぎ話の要素が組み込まれていて見ていて全然退屈しませんでした。それでいて全体をあの絵本の様なかわいらしい雰囲気で包みこんでいて非常に美しい作品だと思います。

これよりも個人的に好きな作品はありますがこの映画に関してはこれ以上取って付けるものはないと思います。
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