微笑

快楽の漸進的横滑りの微笑のレビュー・感想・評価

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)
3.5
物語として統合されることをひたすら拒んだまま、漸進的に横滑りして私を置き去りにしたロブ=グリエなのであった...
面白くなくはないけど、ショットが「記号の提示」って感じがして、中盤くらいから絵的にも退屈してしまった。例えば「靴が落ちる」とか「瓶が割れる」とかが、そのまま抽象的な空間でやられるから、理論家特有の退屈さみたいなのを感じた。かといってこれを文学でやろうとすると、「モノがそこに在る」時の意味合いとか方法が全然違ってくるから、いかんともしがたいなあと。
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