Sachiko

スター・ウォーズ/最後のジェダイのSachikoのレビュー・感想・評価

3.2
【2017年備忘録】
2017年最後に鑑賞したのはこの作品。
正直、がっかりでした。「スター・ウォーズ」の名を借りたB級作品?
鑑賞直後は「なんかすごいものを観た…気がする!」と思っていたのが、時間が経つにつれ「?」ばかり残ることに気づき、個人的にはなんで★3.9もあるのか謎…。

戦闘シーンは迫力最高だったし、チューバッカは頑張ってた。楽しかった。
持っていきたい方向は理解できる、反対もしない(できない)けども、さすがにスター・ウォーズ映画として守るべき大切にすべきものを、ファンを逆なでするような形で破棄してしまったような気がします。話進んでないし。

以下、友人に「それはSWやからつっこまんとこ」と言われたことの羅列。

①フライングプリンセス
ここに尽きる。なんでレイア姫が飛行(浮遊)してるの(友人の命名を借りてフライングプリンセスと呼んでます)。
このシーンから立ち直るのにすごく時間がかかり、気付いたらレジスタンスが頑張ってた。
レイアってそんなフォース使えましたっけ。
ハンソロとルークにあの最期を用意しておきながら、レイアが生き残ったのは何故。生き残らせる必要はあったのか、もう撮れないのに。
レイア姫はあのシーンで最期を迎えて、結局カイロレンが(本望ではないにしろ)肉親を己の手で殺めてしまった方がストーリーとして美しかったのでは。

②レイの出自
「フォースの覚醒」からあれだけ引っ張ってカイロレンが無駄に丁寧に説明したレイの出自がそれかい、と膝から崩れ落ちそうになった。
個人的には「スターウォーズ=銀河を巻き込んだ壮大な家族のゴタゴタ」であって、そこが面白いと思っていただけに、カイロレンとレイが単なる他人の闘いを繰り広げるのには興味ない。カイロレンの妹でも従姉妹でもなかったんかい。
エピソード7からそうだけど、フォースがめちゃくちゃ強いその辺の女の子。レイは親しみやすくて応援したくなるディズニーらしいキャラだけど、SWの主役を張れる強いキャラではない。
これでディズニー色全開にしてこの2人が敵同士ながら恋したら怒るよ。

③フォースの使い勝手の良さ
ルークがあれだけ(尺的に)マスターするのに時間をかけたフォース、簡単に扱え過ぎじゃないか?
あと何、フォースってそんな何にでも使えるオールマイティな魔法か何かでしたっけ?え?

④育たないカイロ・レン
いつ覚醒しておじいちゃんもびっくりのヴィランに育つの?いつまで厨二こじらせるの?

⑤無駄なダイバーシティアピール
フィンに恋してたアジア人の女の子(名前忘れた)とそのくだり、いる?
なんであそこで彼女を出す必要があったのか。ディズニーとしてそうせざるを得なかったのかもしれないけど、ストーリーの進行に何の貢献もせず、フィンの邪魔だけして告白とか最高に白ける。
あとストームトルーパーの上司(これも名前忘れた)でフィンにあっけなく殺される女の人。誰。
ホルド提督も必要だった??なんであの人ずっとポーと喧嘩してたの?
ファーストオーダーもレジスタンスもダイバーシティ大事にして女性が働きやすい職場づくりに努めています、ってアピールですかね。

⑥スノークの謎
結局あの悪役は何だったのか。
優しく誰かに教えてほしかったけど誰も教えてくれなかった。
カイロレンの心を読んでるとか偉そうなこと言っといて次の瞬間真っ二つにされてるし、あのボスはいったい何だったんだ。

⑦ルークの扱い
最後に最高にがっかりしたのがこれ。
旧3部作で最高に輝いて、父親をダークサイドから救うことに成功したキラキラのルークが、なんで「フォースの覚醒」でハンソロがピンチに陥ったときに助けに来なかったの?と思ってはいたけど、そんなキラキラのルークが(どんな理由があったにせよ)弟子で甥のベンソロ襲うか?という疑問。
あと、あんな最期を迎えさせるなら直接闘いに行けばよかったんじゃないかなぁ。なんだよあの最期、麻原彰晃かよ。
「最後のジェダイ」の脚本にマーク・ハミルが反対したというのも納得。
旧3部作の大切なキャラクターたちの扱いが雑で、その割に新しいキャラクターも育っていないと思う。

エピソード9も観に行くけれど、もう楽しみではなくなったかなぁ…あまりに一貫性がなさすぎる。2時間半かけてエピソード7.2を見せられた気分。
ルーカスフィルムが撮ったらどんな作品になったのかな、と思わざるを得ない。興収的には大成功だからディズニーもお構いなしとは思いますが。
Sachiko

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