とぽとぽ

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのとぽとぽのレビュー・感想・評価

1.0
《一対》ファンダム・メナス(熱狂的ファンの脅威)と【ファンサービス】は隣り合わせ --- 前作『最後のジェダイ』での世界的批判を間近で見てきたせいか安全牌的フィナーレで、結局J.J.はJ.J.だった。目指せスターウォーズ版エンドゲーム!? けど冒険せずに安全圏で全て完結。『最後のジェダイ』反対派だったスターウォーズ原理主義者、ディズニー奴隷、腐女子、ポリコレ、全方位向け(行き過ぎて金の匂いすらする)接待。次から次へとカードを切りチェックリストにレ点を入れていくような過剰なほどのファンサービスが満載 = 渋滞。ファンメイドかってくらいに徹底したファン目線で、J.J.エイブラムスとディズニーの献身的なほど人を楽しませようとするショーマンシップゆえのひずみとでも言うか。語弊を恐れずに言ってしまえば驚きが無く、観客がこれまでの歳月であれこれと推理したことを無駄にせず、望んでいた筋書き通りに進んでいくきらいがある。見たいものだけ見せてくれる。凝っている所だけその通りにマッサージしてもらうみたいな感じで、自分も気付かぬ根本的な凝りは解消されないし、直ぐにその凝りは戻ってくる = 想像し得る気持ちよさは記憶に長くは残らないし議論にも発展しないだろう。
金継ぎ。したいことは伝わってくるのだけど展開先行でレンのマスクの如く継ぎ接ぎみたいにプロットを力技で組み合わせているものだから無理が生じてくるみたいに、脚本に踊らされたキャラクター達は棒人間みたいに個性なき薄っぺらな存在になってしまう。例えば前半からエンジンかかるの遅めで、一見すると無駄な展開もあるのに、忙しなく駆け足な部分もあるといった風にいびつ。所々はもはやヤケになっているか諦めたかと思うほど。それでもどうにか綺麗にまとめようとしている気概は伝わるのだけど物足りない。様々な出典元が次から次へとフォースSkypeばりに目に浮かぶ既視感。これじゃ単なるパロディ祭だよ! 決して裏切られることなく手堅く無害なでき試合に、何もかもが安直すぎる予定調和。もっと言ってしまえばフォースの使い方に留まらず、予告でも見られたスローモーションや回想など、ライアン・ジョンソンがリスク覚悟で前作『最後のジェダイ』で持ち込んでくれた物をそれき匹敵しないレベルで濫用。あと何よりパルパティーン復活させる必要あった? そんな取ってつけたような付け焼き刃丸出しな葛藤なら、例えばレン騎士団一人ひとりにもっと個性・特技一芸持たせてフィンやらポーやらと一対一の見せ場作って戦わせた方が燃えたかも。アダム・ドライバーは良い。
ワッハッハ! 人の顔色うかがっちゃうJ.J.はきっと女帝キャスリーン・ケネディというパルパティーンに恐怖が見えるとフォースの暗黒面に引っ張られたのだろう。過去の栄光にすがりつき、亡霊を呼び起こし、「(ファンを喜ばせようと)創作にアプローチするのは間違いだと思う。むしろそんなことをすれば、真逆の結果につながってしまう」と考えるライアン・ジョンソンが誤っていたと、ご機嫌取りのために公前で漫然と非難するようなものだ。結局のところ本作は"ディズニー"映画でしかないのだ。とりあえず『最後のジェダイ』からは何億光年も"はるか彼方の銀河"まで離れたことは確かなので、前作が嫌いでこの2年くらいあちこちで吠えて噛み付いていたファンダム達はめでたく勝利おめでとう。きっと大荒れだった彼らの大部分の心にも静寂が訪れただろう。と、この散らかったシークエル3部作は長きにわたるスカイウォーカー・サーガ、つまり3度のトリロジーの中で最もオリジナリティーが足りないかもしれない(とりわけ本作は"あの"スター・ウォーズらしからぬ薄っぺらさ)。が、それでもまだ楽しめるし気持ちいい瞬間もある。どんな光にも闇の面があるように逆もまたしかりの表裏一体で、とりあえず現状評価に迷っています!



↓※以下、内容触れます※↓





The dead speak!
→「あれ、サブタイトル DAWN OF SKYWALKER だっけ?笑」死霊のえじき

Be with me...Be with me...Be with me...

ノスタルジア満載!
冒頭のポーとレイの言い合う関係性はその後どうなった?フィンのあの新たな活躍と出自の匂わせ方どうなった??
新能力に、フォースワープにフォースキュア。もはやフォースは好き嫌い置いといて何でもありです。
展開はさながらゲーム・オブ・スローンズ反応辞さぬハリー・ポッター vs ハムナプトラ?



主に萎えたポイントは...
・『フォースの覚醒』超巨大デススターの時とかに顕著な、(偉大なる)先例を主に数だけ増やして「はい、超えました」と軽く足蹴にするような敵の最強さ飽和状態、より大きくより大きくそれもかなりという茶番と化す構図
・みんな大好き(?)ハックスの扱い
・ぽっと出ミカンババアことマズカナタの出番が増えて、しかも重要な瞬間も看取る
・皇帝直々の長々した説明セリフ
・文脈関係なし戦犯2大キス(レイロ大好き腐女子向け、ポリコレ)!!特にあのメイン2人そんな関係じゃないだろ。それならいっそのことフィンとポーのブロマンス・コンビもキスしておけば3段オチでキレイにまとまってたかも?
・最後!え、それ語っちゃう?
(ブーブー言ってみても何だかんだまた見に行くのだろうけど)

主に好きなポイントは...
・アダム・ドライバー
・キャリー・フィッシャー
・背景と化したローズ笑
・ハリソン・フォードまさかの登場しかもイケメン
・ルークがXウイング持ち上げる!けど、よく考えたら前のみんな大嫌い(?)『最後のジェダイ』から沈んでいたから、コレはやっぱりライアン・ジョンソンの功績だな
・やっぱりアダム・ドライバー

「ジェダイのすべて!」
今だからこそもう一度言いたい、色々と粗が目につくものもやはり前作『最後のジェダイ』こそ、この3作品の中で最も強迫観念的熱量に満ちた作家主義的快作であったという事を。

悩みつつとりあえず、、
1.帝国の逆襲
2.新たなる希望
3.ジェダイの帰還
4.シスの復讐
5.最後のジェダイ
6.フォースの覚醒
7.ファントム・メナス
8.スカイウォーカーの夜明け
9.クローンの攻撃

2回目にして既に結構お腹いっぱい割と飽きてしまったきらいあり...一番テンション上がったのは上映前のクリストファー・ノーラン新作『TENET テネット』IMAX予告かも
劇場鑑賞総回数2回
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