このレビューはネタバレを含みます
いやー酷い映画だった。純粋に楽しめはしたが、それも前半の話。スターウォーズにディズニーが手を出した時点でろくなことにならないのは明白だったが、こうなってしまうとは。それはつまりスターウォーズが偉大であるということでもあるのだが。
各所にSWらしさが散りばめられており、特にファーストオーダー艦内などはSWのデザイン美に則ってデザインされており過去2作よりは良かった。
しかしディズニー風味を差し込みたいというディズニーの欲は消しきれなかった様だ。例えヨーダがいなかろうがなんだろうが、これはレディー・プレイヤーワンではないし、ローグワンなどのスピンオフではなく歴としたSWエピソード9なのだ。
あのような有志全員集結のような映像は近年流行りで手っ取り早く感動をもたらせるが、使い方によってはかなり安っぽく見える。もうすこし心得ているものかとは思ったが、直後にピンチを迎えることでお茶を濁したようだ。
スパイの存在も適当で脈略もない上、即片付けられてしまった。EP8などではカイロレンと確執のようなものがあったのだからもう少しエピソードに組み込めなかったのか。あとハン・ソロの登場が雑では?まぁ出したかったのだろうしああするしか無かっただろうけども。それにジェダイではないので仕方ないかもしれないが、フィンらが艦内から脱出をはかるシーンなどもオビワンの動きなどをもうすこし参考にして欲しかった。世に5万とあるアクションムービーではないのだから。
全体としてあまりパッとしない展開ではあったが、なににせよSWに手をつけた以上こうなることは自明の理であった。そんな中ではよくやった方だろう。。。
「我々が既に帝国側なのだ」などとよく言われるが、それならSWに対するアンチテーゼ映画を作ればよかった話で、興行目的でSWの続編を作ろうとした時点でこうなることは明白だったのだ