ペイン

ロスト・シティZ 失われた黄金都市のペインのレビュー・感想・評価

4.7
“裏・インディ・ジョーンズ”


製作はブラッド・ピットで、ロバート・パティンソン、トム・ホランドなんかが出演しております。

インディ・ジョーンズのモデルとなった一人の探検家が、アマゾンの奥地の失われた黄金都市“Z”を探し求め取りつかれていく生涯を描いた作品。

中身的にはヴェルナー・ヘルツォーク監督「アギーレ 神の怒り」やルッジェロ・デオタート監督「食人族」なんかを彷彿とさせるかもしれないけど、本作はそれだけにとどまらずしっかりとオリジナリティーに溢れた“現代的な映画”としてブラッシュアップされている。

とにかく生々しくも格調高い撮影、カメラワークに圧倒されること間違いなし。極力セリフを省いたり、あえて映画全体を“盛り上げない”知的で品の良い演出にも痺れる。

最初は依頼された仕事だとしても一度、“未知なるものへの追求”を始めてしまうと歯止めが利かなくなり、大事な守るべき家族でさえも捨てようとしてしまう主人公。一体彼はなぜそこまでして“Z”を追い求めたのか。

とにかく私はこの一瞬の隙もなく知性で研ぎ澄まされた映画に感動の余りエンドロールで震えが止まらなかった。

お恥ずかしながらジェームズ・グレイ監督の映画初めて観ましたが只者じゃないですね。

本作は昨年日本では“未体験ゾーンの映画たち2018”でしか公開されなかったみたいなので、この機械に是非多くの皆さんに観て欲しいです。
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