MASH

ソウ6のMASHのレビュー・感想・評価

ソウ6(2009年製作の映画)
1.5
一昨日観たのを思い出しながら書いてるというのもあるが、レビューを書くのに苦労するレベルでとにかく印象に残らない作品。歴代で一番酷い出来かと言われるとそうではない。そうではないからこそ、つまらない作品になってしまっている。

正直これは僕自身シリーズへの興味が薄れ始めたというのが大きいだろう。例えばこれが2、3作目ならもう少し評価してたかもしれないが、6作目にしてやるような内容ではない。いつもと同じことの繰り返し。罪を背負った人間に課されるゲーム、事件を追う刑事、ジグソウ側のゴタゴタ。いつまでこの形式を続けるつもりなのか。

今作はゲーム自体は悪くない。アメリカの保険制度という社会問題に切り込ん…でる訳ではないが、そういう背景があるとこのゲームに意味が出てくる。ゲーム自体も単純なものだが、分かりやすくテンポも良い。オチも「おっ!」となるにはなった。

じゃあ何が問題なのか。それは、このゲームが映画の主軸と全く関係してこないのだ。今作はホフマン刑事とジョンの元妻、どちらがジグソウの後継者となるのかというストーリーなのだが、これとゲームの内容が最後まで関連してこない。つまりゲームの結果がどうなろうと、ソウ・シリーズとしてのストーリーに一切の影響がない。

更に言えば、その後継者争い(?)が果てしなくつまらない。ホフマン刑事の視点が重要なはずが、彼の演技か演出か、全く感情が伝わってこない。一体何がしたいのだろうか。ジョンの元妻も右に同じで、何がしたいのか分からない。何をモチベーションに、なぜ次のジグソウになろうとするのか、そもそもそうなりたいのか。何一つ伝わってこない。

前作までも出来は酷かったにしろ、それはそれで笑える部分もあり、どこか嫌いになれないところもあった。だが今作はただただ退屈だった。最初に書いた通り、これが6作目という部分も大きいと思う。天丼ネタも一定のラインを超えたら、イラッとし始める。この映画は僕の中のそのラインをちょうど超えてきた。次で一応ラスト。どんなに酷い出来でもいいから、何か違うことをして欲しいものだ。
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