彼の生前、毎回Appleの発表会を楽しみにしていた。ワクワクする、魔法のようなapple製品を魅せてくれる、ジョブズのプレゼン。映画では意外なほどそのプレゼンのシーンがなく、直前の舞台裏のみ。それが良い。プレゼンが見たければ、いくらでも残ってるジョブズ本人のyoutubeを漁って補完すれば良い。・・・というか、それを知っている事が前提なのかな。
大事なプレゼン直前の４０分×３回。その一番緊迫した時間に、次々と降り掛かる問題に対峙する役者陣が、迫真の演技で心臓をえぐってくる。ジョブズと娘のリサ。ジョブズと社員たち。ジョブズとウォズ。
彼の徹底的な公私に渡るこだわりが、周りを最悪な気分にさせる度、私はその恩恵にあずかっている。熱狂的にスティーブを待つ客席やupされる動画の向こうに、私も当時いたのだ。
