じゅぺ

スティーブ・ジョブズのじゅぺのレビュー・感想・評価

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)
5.0
①3つの新商品発表会の舞台裏で繰り広げられる人間ドラマを通し、彼の卓越したビジネスセンスと独特の哲学を貫き周囲から理解されない孤独を描く。複雑だが確実に人物の核心に迫るプロットに唸る!いまのところ今期最高の作品

②シチュエーションは3つしかない。しかも全てプレゼンの舞台裏。この特殊な構成でこれだけ巧みにスティーブ•ジョブズの人物像を浮き彫りにし観客を感動させるのはよっぽど脚本が素晴らしいんだろう。ライブ感が観る者をこの濃密な空間に引き込みます。畳み掛けるフラッシュバックも観る人の心に直接訴えるものがある

③画面構成も相当に凝っていてお洒落。一つひとつがカッコよく、美しい。アップル製品のように統一感がある。時代によって映像の質感を変える点も気に入った。キャスト陣も素晴らしく、特に終始真面目なセス•ローゲンは貴重なので必見

④信念を貫き成功を掴んでいく。進んでやっているわけではないけど、どんどん周りの人間を傷つけ嫌われていく。そこには誰にも理解できない苦しみがあるのかもしれない

⑤逆に、彼らさえいなければジョブズは存在しえなかったと言える優秀な技術者たち。その功績は大きいが、一般大衆には理解されない。そしてジョブズがいなければ彼らも輝かなかったかもしれないというジレンマ。常にジョブズの影がチラつく苦悩も見ごたえがあった
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