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トレジャーハンター・クミコのはのレビュー・感想・評価

3.7
『ファーゴ』の作中で隠された、現金の詰まったブリーフケースを、真実と信じて探そうとする29歳女性の話。

「なぜファーゴ?笑」「どういう意味があるんだ?」と、久しぶりに、絶対見なきゃの興奮を感じながら視聴。

元ネタは、2001年に、ノースダコタ州で実際に起こり、都市伝説となった女性凍死事件。
都市伝説の内容は、「ファーゴの作中で隠されたお金を探しに来た女性が凍死した」。
本当のところは、失恋からの自殺を決意し、死ぬ前に、好きなファーゴの舞台に立ち寄っただけらしい。
自殺前、女性がファーゴの話をするのを聞いた警官の誤解が、都市伝説の発端となったそうだ。

この都市伝説の部分を膨らませ、作中での真実として話にしたのが本作。
なぜ彼女は、宝探しをしなければならなかったのか?

観た後に以上の事を調べたんだけど、こっちも意味わかんなくて笑っちゃった。

いやまあ、わかるんだけどさ。
自分には「切り札」があると思ってさえいれば、どんな局面も乗り越えられる気がするもんね。

実際の事件と都市伝説の誕生が、「言葉の壁」にあったように、作中でもこの壁が大きく描かれてました。
母親との理解し合えない会話が、外界との最後の繋がりの断絶なんでしょうね。
「今日ママンが死んだ」的な、原初の繋がりからの断絶。

ファーゴの景色をこんな形でまた見るとは思わなくてすげーオモロかった。
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