「さよなら 子供時代」
詩人が人生を戦う物語。
カロリー高い映像、演出たち。
画面が華やか。
でも、前作のぺかぺかした感じより、
なめらかな翳りが増えた印象。
色の配置やカメラの滑りの美しさは変わらず。
突飛ながら楽しい演出、息を呑むカットの数々。
チワワで涙拭くのは笑ってしまった。
前作より暴力シーンが割合少なく、美しさに集中しやすいかも。
※裸体は顕在。
詩的な台詞も多い。
主人公が少年から青年になるからなのか、
なんとなく現実世界に近い気もする。
「血は神聖だ」
「童貞ね ロマンチックなピエロみたいに純潔」
「思い出にキスしても?」「君には恩がある いいよ」
「老いはなんら屈辱ではない すべてを手放せる」
「知らなかった よかれと思ってやってたのに せめて握手してから行け」
少年時代との訣別、巣立っていく・生きていくことの孤独が、
美しく染み出していくような物語でした。
ただ、何か教訓があるか?といえばそうではないかも(それが良さでもあると思う)。
前作(リアリティのダンス)視聴後のほうが話がつながりますが、
派手な美術や演出目的で観るのもいいと思います。