鳥さんの瞼

エンドレス・ポエトリーの鳥さんの瞼のレビュー・感想・評価

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)
4.5
「さよなら 子供時代」
詩人が人生を戦う物語。

カロリー高い映像、演出たち。


画面が華やか。
でも、前作のぺかぺかした感じより、
なめらかな翳りが増えた印象。

色の配置やカメラの滑りの美しさは変わらず。


突飛ながら楽しい演出、息を呑むカットの数々。
チワワで涙拭くのは笑ってしまった。

前作より暴力シーンが割合少なく、美しさに集中しやすいかも。
※裸体は顕在。


詩的な台詞も多い。
主人公が少年から青年になるからなのか、
なんとなく現実世界に近い気もする。

「血は神聖だ」
「童貞ね ロマンチックなピエロみたいに純潔」
「思い出にキスしても?」「君には恩がある いいよ」
「老いはなんら屈辱ではない すべてを手放せる」
「知らなかった よかれと思ってやってたのに せめて握手してから行け」


少年時代との訣別、巣立っていく・生きていくことの孤独が、
美しく染み出していくような物語でした。

ただ、何か教訓があるか?といえばそうではないかも(それが良さでもあると思う)。


前作(リアリティのダンス)視聴後のほうが話がつながりますが、
派手な美術や演出目的で観るのもいいと思います。
鳥さんの瞼

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