あざらし

テラフォーマーズのあざらしのネタバレレビュー・内容・結末

テラフォーマーズ(2016年製作の映画)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

「テラフォーマーズ」
・VFXは想像してたよりも良くできてたと思った。
・俳優のバトルアクションも結構楽しめる。

 うーん、まあ見る前からだいぶ反響を今まで聞いてたので大きな期待を背負ってみてなかったので、っていうかハードルをそもそもかなり低くしてみてたのでそのハードル以上には楽しめたかなーって感じです。
 まず、思っていたよりもみやすかった!これにはすごく感心した。どうでも良さそうな間もあったりするんだけど話のテンポはすごく良いんです!だから案外ダレるところもない印象だったかな?けど、その分原作未読の人たちにとっては「は?」ってなるのが多かったと思います。あんま端折るべきでないところ端折ってるように見えたから。っていうか原作読んでる前提での話の進め方だったね。
 あとケインコスギでも山Pの役でも戦闘シーンは結構楽しめた!バトルアクション結構行けんじゃん!って思いながらみてました。それとVFXは本当に想像してたよりも良かったから、適材適所で追求したらもっと良い映画になったかなと思います。特に手塚が噴射しつつ小町がカーに捕まってるところ。全然現実感がない動きしかなかった。最初の申し訳程度にブレードランナー意識した演出にCG使うんだったらここにもっと使った方がまだ良かった。

こっからこき下ろすのですが、デフォルメされた2Dをそのまま3Dにするのではなくて実写としてのクリーチャーを創造すべきだなと思ってます。
漫画で描かれているテラフォーマーそのまま召喚しても現実身が薄れるのです。あのデザインはコミックだからこその造形であってそれを無理やり本物の人間と同じ舞台に立たせるのはちぐはぐというか差異がすごいと個人的にみて取れました。それは衣装にも同じことが言えるのです。原作と同じデザインでやるのはアニメで十分だなと深く思えました。あと変身したらスーツも変形するってどういうこと?そんなこと説明されずに普通に戻ってるし、そこはとても萎えた。
 主要人物が死んでも、何の恐怖感も、悲しみを感じさせない。余計な間が多い。そしてアニメーション的なCGエフェクトがダサい。変身してからのモヤっぽいエフェクトは日曜朝の特撮を脱しきれていないような演出でした。
 ここまで何のジャンルの映画なのか感じさせない、何とも言い難い映画は初めてみました。ホラーなのか、サスペンスなのか、アクションなのか感動ものなのか、中途半端かつどこにも振り切れていない。
 虹色クワガタ組が殺される瞬間もゾンビ映画で囲まれて殺されるような絶望感を描き出したかったのか不明ですが、何も感じなかった。
 ナレーションだったり、音楽だったり、説明中の背景の画も、結局どこを目指したのかがはっきりしないちぐはぐな映画って印象でした。バラエティ番組のワンシーンみたいな演出されても微妙な雰囲気になるだけだと思っています。
 もっとソリッドなテイストに仕上げるのは無理だったのでしょうか?別に研ぎ澄まされた映像出なくてもいいけど、シリアスさは全然感じられない。本当に外伝みたいな映画だった。何でこんなものを作ったの?