おそらく、実際には政府を巻き込んでありとあらゆる理不尽な事実、知りたくなかった一面や傷を掘り起こしながら、主人公はケースと向き合ったのだろう。
国を相手取ったというとかなり大きなことに聞こえるが、主人公にとっては、家族であり、家族との大事な思い出を自らのものにし直す、ということでしかない。
国際関係とか大きなことではなく、身近な正義ってなに、ということを、見ている私たちがまるでジャッジをするように、追体験できた、そのように構成された映画だった。
そして、戦争とは、こうしたものに関する記憶をも剥奪、収奪するものなんだ。
個人的にはthe sound of musicを見た後だったので、なんだか一貫性があり、不思議な気持ちになった。
戸田奈津子さんの字幕。