SeikoSoga

完全なるチェックメイトのSeikoSogaのレビュー・感想・評価

完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)
3.5
昨日鑑賞したクリードとは対照的な
でも、対戦系、これもプロのお仕事。
実在の天才チェスプレイヤー・ボビー・フィッシャーという方のお話です。
ロシアとの冷戦状態をチェスというゲームの世界で戦う。
死人が出ない戦争。
ボードゲーム系は大好きですからこちらの方がまだ心情的には入りやすいかな。。と思いましたが・・
こちらは熱い感動ものとはちょっと違いました。
天才と狂気は紙一重。。天才と言われる人って歴史上の人物でもおかしな人が多かったりします。
ゲイジュツ家という人なんてまさに。。
この方も
わがまま放題な、実際本当に頭がおかしくなりかけていた方でした。
心が病んでいく様が迫真で、終始みんなイライラしてたでしょうね~。。
ボクシングのような格闘系は観ていてもわかるけどボードゲームなんて素人が観ていてもどっちが勝ったとかわかりにくい、
淡々と時間だけが過ぎていくので映画的に見せ場が分かりにくい。
好きな人と嫌いな人はいるんだろう。
頭脳を使うことで頭が崩壊する。
格闘系は体を傷つける。
そんなところなのかな・・
ボビーだけが
頭のおかしなやつで、ロシアのチャンピオンは冷静な紳士。
そんな風に最初は描かれていましたが
ロシアの紳士も、劣勢になると、やはりおかしな病んだやつになりましたね。 心に余裕が無くなると、これはみんな少しはそんな片鱗ありますよね。。
仕事で上手くいかないとイライラして人に八つ当たりしたり、
失恋して心が病んでいるときは誰にも優しくできなくなったり・・
お金が無くて余裕ないと家庭も殺伐としたり・・
これは天才だけじゃなく、
本当に人間のむき出しな感情なのでは、と思います。
ここまでやりたい放題なんてもちろんできないけど、
このボビーさんはきっと子供のころから天才でチェスだけしてきたので心の成長が追いつかなくて子供のまま大人になってしまったんでしょう。。
そのまま雑音を入れずに来たので
純粋に自分の思うままに生きてきた。
チェスだけで生きてきたので神の一手も生まれた。。
感動する、ってところはさすがになかったけど
凄い生き方をしてきた方なんだな~と、それが幸せなのかどうかは分かりませんが
稀にこんな人も世の中にいるんでしょう。
そういう方だから、歴史に残る、世界中の人が名前を知る人になるんでしょうね。

特に人にお勧めできる映画ではないので点数は低めですが
割と私は楽しめました。
SeikoSoga

SeikoSoga