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ピクニックのtntnのレビュー・感想・評価

ピクニック(1936年製作の映画)
4.3
ジャン・ルノワールは初めて。びっくりするほど好きで、良かった。
やはり前半の窓が開く瞬間に一気に心を掴まれる。男性達と、ピクニックに来た家族という二つの空間と時間が、まさに相互に浸透し始めることの感動。野崎歓が「世界の魅惑に放たれる」と表現していたのも素敵だと思った。後半で船に二人一組で乗り込むまで、表情のクローズアップなどを中心に、二つの時空が並行して存在していることが強調され、だからこそ、両者が交わり手を取り合って船に乗り森へ向かう展開は、美しくもありとてつもなくスリリングでもある。あと、自分は埋まらない時間の積み重ねが示される展開に弱いんだなと実感。アンリエットの涙。ブランコのシーンの楽しそうなことよ。
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