ピカチュウのパパさんの映画レビュー・感想・評価

ピカチュウのパパ

ピカチュウのパパ

映画(507)
ドラマ(6)

ある殺人、落葉のころに(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

倒れた瓶が、地面を転がって、地下道に向かっていくように、この映画の主人公たちも地下道や山道や倉庫や誰かの家の中に吸い寄せられるように入っていく。そこでは必ず何かが起こる。

監督の前作とテイストは真逆
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

-

直前に見た「彼らは生きていた」のショックがデカすぎて、映画文法的に「巧み」なこの作りにどこか見慣れた感触を覚えてしまったのは正直あるけれど、でも画面に映る展開のショッキングさには言葉を失う。あまりに耐>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.8

少なくとも戦争映画でこれを超えるのはもう無理じゃね。
カラーに入るタイミングだけでもう「別格」なのだけど、実在の白黒フッテージに色を着けたという事実を何倍も上回る実験に満ちている。
数多のボイスオーバ
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.7

期待しすぎたかな、。
何やっても退屈なスターな日常。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.0

価値観のアップデートと、時代への愛着を両立できるジョナ・ヒルはかっこいい。

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)

-

大学の講義で見た。オバマ当選で終わるラストの希望が今となっては切なすぎる。

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.7

要所要所で、ドラマチックな瞬間をワンカットで魅せるという極めて映画的快感に満ちたショットがあるから、決して全編退屈というわけではないのだけれど、それでも会話や捜索、終端場といった物語が停滞するシーンは>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.6

「少年少女の短絡的で無邪気な暴力」という内藤監督のテーマを描くところまで描ききった作品であり、同時にそれが日本社会全体へ牙を剥き出しにしてるという意味でネクストレベルにいった作品ともいえる。
相手に対
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.9

バイオレンスとか歌謡曲使いよりも、どこまで行っても不穏なネオンと暗闇が支配している中国南部の迷宮のような様相と、その地獄巡りのドライブ感こそが見所のような映画。最後の最後の陽光以外は、たとえ飯の時間で>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.2

高校演劇やってた身としてはすげえ刺さった。喉から声出して大騒ぎするくせに腹式呼吸できてないからすぐ声枯れるやつのこと馬鹿にするのとか超あるある。
ストーリー自体はちょっと性急というか、それこそ高校演劇
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.8

なんだろう、「虐げれてきた人間のフィクションが勝つ」というテーマについて見る前にあれこれ聞きすぎたせいで、テーマを頭で後追いするだけな感じになってしまった。デヴィッド・ダンの息子が一番良い。

ポゼッション(1981年製作の映画)

3.8

東ベルリンと西ベルリンの断絶、はたまた魂と肉体の関係など、あらゆる絶対的なルールに対する反逆の物語とか思ったり。しかもその反逆に踏み切ったら二度と元に戻れないことまで見据えてるあたり、アナーキーなだけ>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.7

初めてチャゼル映画でノレた。登場人物の恋愛関係の如く「熱し易く冷め易い」前2作と違って、今作はニールと妻の関係が常にグレー。それでも、エリオットの死後に、月を見上げるニールとそれを遠くから悲しそうに見>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.7

「いないものをいると信じる」
「見えないものを見る」
世界は残酷で、貧富の格差や隣国の脅威に対して、弱い存在はひたすら撃たれるのみで、強い存在はもはやその構造に気付いてさえいない。
労働後にわずかな時
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.1

ホイテバン・ホイテマの画力がパッケージの品の良さを保ちながら、尺は2時間に収めてストーリーもそんなに大仰にならないあたりがちょうどいい。
大スターでありながら影を抱えるブラピもハマってる。サル・梯子落
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.1

再鑑賞。今見返すと初見時ほど難解な印象はないな。ブルーレイで見ると白黒のライティングが綺麗で最高。
仕事、恋愛関係が拗れに拗れた男の愚痴を140分聞かされるだけなのに、一つ一つの場面の圧倒的な映像美で
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(1954年製作の映画)

4.0

所謂「恥ずかしながら未見だった」作品。
今更自分如きが言うのもって感じだけど、フェリーニは「祭りの作家」だと思う。
重要なのは、祝祭の高揚感とその終わり=「祭りのあと」の物悲しさを同時に描く点。今この
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マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

4.1

思ったよりも苦かった。
会員カードを切り、ネクタイを締め、スーツケースを手早く運んで颯爽と飛行機にチェックインするライアン。
彼の仕事は、会ったこともない会社員にリストラ宣告すること。
そんな彼の人生
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.4

再鑑賞
多分我妻は「歩き出したら止まれない人間」なんだと思う。オープニングで彼が出勤する様を延々と追うカメラワークから、逃げた犯人を執拗に追跡し、ラストで清弘に向かって歩き続ける姿まで、とにかく後戻り
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サンライズ(1927年製作の映画)

-

初めてヴェーラで見た。
ストーリー自体は予想より落ち着いていたけど、演出はいちいちぶっ飛んでる。
狂気に走った人間の上目遣いは、キューブリックの元ネタだと思う!

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.7

ブチ上がった!
ぶっちゃけ一番最高だったのは、世間的に言及されてる「ポリティカル・コレクトネスへの配慮」の部分ではなく(そこも勿論いいけど)、未知の世界に足を踏み入れた主人公2人の「地獄めぐりモノ」と
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ホステル(2005年製作の映画)

4.1

ジャンルホラーのお手本。
特に廃ビルに向かうまでの一連は、ニューロティックホラーとしての強度が凄い。同じコートを着た他人、同じ台詞を喋る他人など気味の悪い描写の連続で不穏さを煽りながら、3人組の人間関
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

3.9

『台風クラブ』を現代でやるとこうなる。良くも悪くも調和に向かうのが、すごく今っぽい。松本穂香が素晴らしい。

しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.0

クレイジーすぎる。病的な会話テンポとカメラの位置だけで、団地の一室を映画的空間(≠演劇的空間)に変えてしまう監督の演出力。金がモノを言うこの家族a.k.aこの映画内ルールがついに破綻するラストに、カメ>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.6

95%の可能性で今年ベスト1作品!!

「金に困った野郎どもが一世一代のヤマを踏むも想定外のトラブルに見舞われて自滅していく」という手垢のついたストーリーでありながら、はっきり「新しい」と感じることが
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

4.0

どんなに陰謀が複雑でも、相手を「見た」奴の勝ちというルール設定を丁寧に守り続けるから終始混乱しないという、フェデアルバレスのジャンル監督しての才覚を存分に感じられた快作。しかも、マイケル・マン『刑事グ>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.5

初岩井俊二。
今の時代どうなんだと思う「ワンオペギャグ」とか牧歌的なホーム・学園ドラマに居心地悪さを感じつつ、その「ズレ」を笑いに変えるセンスは確か。
残念ながら防ぐことのできない現実の悲劇。弱い立場
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.6

こんな話よく映画にするなとは思いつつ、「こんな話」が「こんな話」の域を出ないので正直「こんな話か」とは思ってしまった。いくらなんでも色々自由すぎじゃね?

家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.3

「どんな状況下でも希望を捨てずに生きる」ことと、
「どんな悪条件でもそれに対する批判や問題の指摘を抑える」ことは全く違う。
フランチャイズとは名ばかりの搾取構造における過酷な労働環境を、全て「自己責任
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.7

学校では生徒たちのレポートを代行し、教会では二階席から合唱をピアノでリードする主人公エリーは、さながら田舎町における神なのでは。
そんな彼女が、神ではなく高校生としての内面を獲得していくまでの物語とも
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T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

4.0

マイケル・マン的「死ぬまで続く対決映画」として最高。
あと単純に戦車アクションカッケェ!

モダン・タイムス(1936年製作の映画)

4.0

視覚的に面白いことが起こり続ける傑作スラップスティックコメディと、休息もないままに社会の歯車にさせられていく恐怖やそこで切り捨てられる人間性への哀しみがせめぎ合う。
「割り切ってしまえばいいじゃん」と
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THE COCKPIT(2014年製作の映画)

3.8

モノづくりをするときの、アドレナリンとめんどくささ。
正直このコンセプトだと、面白いのかどうかさえ自分にはよくわからないが、何かが起こる予感を画面に溢れさせるという意味では三宅唱映画らしい。

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.1

未曾有の事態を前に、中枢の政治家がひたすらに、会議や打ち合わせを繰り返すが、ある時彼らに代わって現場の人間が力を握ることができる展開を、病的に早いテンポとカット割りで見せきるという点では、『シン・ゴジ>>続きを読む

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