りー

64 ロクヨン 前編のりーのレビュー・感想・評価

64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)
3.6
完成披露試写会にて鑑賞。
2時間あっという間、原作が見ての通り分厚いので前編後編と分けてくれるのは非常にありがたい。

豪華キャスト陣たちの演技は圧巻だった。よくありがちな、有名どころの俳優を集めときながら演者が活かされないつまらない作品は(名前は伏せるが某監督のような)あまり好きではないが、64のキャスティングは違かった。勿論、人気で有名な俳優陣だらけで話題性は抜群。だがそれ以上にキャスティングがそれぞれのキャラクターにピッタリすぎて作品の世界観にググッとのめり込めた。

特に印象的だったのが、窪田正孝の演技。日吉という難しい役どころを見事に演じきっていた。普段ドラマやバラエティーで見かける窪田正孝とはとてもかけ離れている。それは見た目の風貌であったり、演技もそうだ。いままでに見たことがない窪田正孝が見れた。短い出番ではあるが、抜群の存在感を見る者に残していく。日吉は彼以外考えられない。

佐藤浩市が完成披露記者会見で「身を削った作品」と言っていたが、まさにその熱意と覚悟がスクリーンから伝わってきて見ていて目頭が熱くなるものがあった。あの涙の演技は引き込まれた。この映画はすごいと胸を張って言える理由がよく分かった。佐藤浩市を筆頭とする他キャスト陣たちはこれからの映画賞総なめするに違いない。後編も期待できる作品。
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