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怪物はささやくのgのネタバレレビュー・内容・結末

怪物はささやく(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりの映画。
問題だらけの少年の前に木の怪物が現れて、3つの物語を話し始める。
その物語から学ぶことが現実の問題とリンクする。

途中よくわからなくなったりしたけど、なるほどそういう意味か!ってわかった時は感動もあるし気持ち良さがある。

重いテーマ。
病気の母をたった一人で待ち続ける息子。我儘を言ったり甘えたい年齢なのにそれもできず、学校ではいじめられ、居場所がない。

病気の母を待ち続ける苦痛からの解放をのぞんでいる自分を責める気持ち。
怪物が癒そうとしたのは病気の母ではなくそんな主人公の気持ち。
そして主人公の気持ちを母はすべてわかっていたのだろう。
甘えることも許すことも出来なかったコナーの本当の気持ちは、たった一言、「行かないで」というわがまま。

介護をしている人や病気の家族を持つ人には凄く胸にささるテーマだろうと思った。

伏線回収や話の構成はすごくよくまとまってて、観やすく面白かった。
綺麗な映像、少し暗くて美しい色味や音楽もよかった。
全体的にレベル高い。子供向けのファンタジーとかでは絶対にない。

あまり泣けなかったのは隣の女の子があまりにも泣きすぎていたから。笑
けど1番グッときたのはおばあちゃんの最後の粋なはからい。
好きや嫌い、気が合うこと、合わないことと愛することは別物なんだなぁ。
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