怪物はささやく(2016年製作の映画)

A Monster Calls

上映日:2017年06月09日

製作国:
  • アメリカ
  • スペイン
  • 監督
    フアン・アントニオ・バヨナ
    脚本
    パトリック・ネス
    キャスト
    ルイス・マクドゥーガル
    フェリシティ・ジョーンズ
    リーアム・ニーソン
    シガニー・ウィーバー
    トビー・ケベル
    ジェラルディン・チャップリン
    ジェニファー・リム
    あらすじ
    英文学の最高傑作を『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化! 孤独な少年と怪物の〈魂の駆け引き〉を描く、感涙のダークファンタジー!母親(フェリシティ・ジョーンズ)が癌におかされた13歳の少年・コナー(ルイス・マクドゥーガル)は、母親が元気だった頃の楽しい思い出に耽る日々を送っていた。そんな折、真夜中を過ぎると彼の元に、「真実を語れ」と木の姿をした怪物(声:リーアム・ニーソン)が現れるようになる。これは夢なのか現実なのか?怪物の正体は?そして、少年が最後まで語ることを恐れる真実とは―?

    「怪物はささやく」に投稿された感想・評価

    ぃっ
    4.0
    内容自体は思ったよりも幸せというかトゥルーエンド気味だったが、題名が思わぬ伏線になっていたことは感動せざるを得なかった。
    怪物がささやいて求めたのは、少年の真の叫びだった。少年自身が見開かれなかった求めたものの正体を、怪物のささやきによって明らかにされた。
    そのような感じだったと思う。
    sunfish
    3.4
    パンズラビリンス的なのを期待しすぎてたからか、どこがってことないけど、なんかいま一つ。紙芝居とかで聞きたいお話。絵は好きだった。
    AFRO
    3.0
    2017/07/21 良作。言葉で説明し過ぎる嫌いがある。説教臭いのが好みの分かれ目か。
    パンズラビリンス的な嫌な感じかもと身構えて行ったら、割とあっさりしてた。
    子供が感じる『ままならなさ』に溢れていた。怒っていいのか悲しんでいいのか、自分の感情がどうすれば表現できるのかわからずにとりあえず発散するしかない、というような感じ。でもそれは成長とともにある程度は飲み込めるもので、その過程を描いているのかも。
    めっっちゃくちゃ良かった。難病の母と暮らす孤独な少年が抱える悪夢を、空想の翼を広げて炙り出し物語られる真実の残酷さや人間の脆さ、複雑で愛情深い子と母の絆に涙が止まらなかった。
    恐ろしくも、相手の髪を優しく梳くような親密さで寄り添う怪物の声=リーアム・ニーソンまじイケボでした。
    しゅん
    2.0
    大切な人から受け継いだ物語によって非情な運命を乗り越える展開にはウルっときたし、母親役フェリシティ・ジョーンズの演技もたしかに素晴らしかった。にもかかわらず、この映画には煮え切らなさを強く感じてしまった。なんでかなと考えたけど、理由はおそらくその「罪のなさ」に由来する。

    この映画のクライマックスにあたるシーンで、「お前のせいじゃない」「お前に罪はない」というようなセリフがある。ぼくはここで白ける。何故ならそう言われている側の主人公は本当に「罪がない」からだ。劇において、「罪がない」という言葉が効果を発揮するのは、そこには確かに罪があると、観る者が絶対に思う状況においてではないだろうか。たとえば、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』がかくも感動的なのは、誰が観ても「それはひどい」と思うような過ちを主人公が犯したにもかかわらず、ひとつひとつのカットが彼の存在を肯定するような強度を持つからだ。『怪物はささやく』においては、主人公の少年は何も悪いことを犯していない。ただ駄々をこねて物を壊したりいじめっ子に逆襲しているだけだ。そんな小さな悪には興味を持てない。立ち止まる少年を上から映すカットや『キングコング』の引用も、ちょっと趣向を凝らした「罪のない」演出にすぎず、観る者を震え上がらせるような効果は生じていない(時刻のトリックはよかったが)。何より、怪物がすぐ姿を現しちゃうのが良くない。一切怖くないししかも説教臭い、サスペンスの欠片もなくて、後半の優しさがやたら白々しい。これは大きな瑕疵だと思う。父親や同級生との関係の描き方が尻切れトンボに終わっているのも雑に感じるし、総じて脚本も演出も粗さが目立つ仕上がりになっているが、かといってチャレンジ故の破綻も見られないし目の冴えるようなショットもない。こうしたひどく中途半端な人間ドラマ
    に乗っかると、単体で聴けば良曲なKEANEのエンディングナンバーも通俗的にみっともなく響いてしまう。製作陣が特に力を入れたであろうCGや絵の表現も、土台が固まっていない分空回りしている印象が否めなかった。

    あと、これは僕の偏見がだいぶ入っている気がするのだが、人の死だけでドラマを作るのはちょっと無理がある気がする。人生の悲しみって、死や別れといった大げさな局面じゃなくて、もっとみみっちい、情けない、他人からみたら些細なことでしかないものに宿っているように感じるんですよね。ストーリーが白々しく感じたのは細やかな情けなさの描写に欠けてたせいもある。これは僕がただ単に非情な人間ということなのかもしれませんが。

    …書くまで気付かなかったけど、想像した以上にこの映画嫌いかもしれない笑 思わせぶりだけど、実は保守的で挑戦がない、しかも粗があるってのが嫌なんだろうな。劇映画として見られるクオリティではありますが、僕は好きになれませんでした。
    Mami
    3.8

    このレビューはネタバレを含みます

    原作は2017年暫定ベストである。映画をとても楽しみにしていたのだが、期待を裏切らない映画だった。原作と同じところで泣いてしまった。思い出してしまうと今でも泣けてくる。物語が人を救うということを示すラストが美しい。
    ゆうあ
    4.0
    コナーが、人間はどれほど複雑で理不尽かということを、木の怪物が話してくれる昔話や父と母の関係を通して学ぶのを見て、私も成長できたと思う。
    怪物が3つ目の物語を話し終えた後はコナーが怪物に物語を伝える番。コナーが真実をこぼした時、心臓をグサっと刺される気分になった。
    でもこれはコナーが自分自身に向き合うことができた瞬間。
    残酷でも、真実から目を背けず自分と向き合えることは大事だなと思い、ボロボロ泣きながら鑑賞した。
    Shintaro
    3.8
    監督とスタッフたちのオタク気質が伝わってきます。
    というのも、絵を描くという描写の切なさや母親への愛とか妄想力と暴力性が、…もぅ身に染み渡りますね、素晴らしい。

    パンズラビリンスとは違う現代のお話。そこに三つの物語を話そうとしてくるリーアムニーソンが絡みお話が展開していきます。

    本当にいやーな窮屈さを感じたのは パンズラビリンス でしたが、今回のはもっと僕らの目線に近い。男の子の自然な演技にはちゃんと息苦しさを伴うリアリティを感じました。

    物語を再現する、CGアニメーションのヴィジュアルも良く、最近『雰囲気ゲー』とか言われてるベルギーとかのゲームのデザインに凄いハマってたのもあり、ダークな質感で語られる物語シーンに涙してしまいました。

    最終的に少年の深層心理を目覚めさせる、ある種メンタルヘルス的な着地も心地よかった。
    それだけでも心地いいのに、最後の最後に木の巨人と幼き女の子が描かれた絵本の1ページ…
    もぅ号泣ですよ、あのワンシーンでこの映画がもつ優しさが伝わり心を奪われます、本当。

    もぅ公開館も少ないですが、是非観て頂きたい作品です。デルトロ好き特に。
    永遠の子供たちと似てると思いきや、やっぱ同じ監督なんですね、
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