怪物はささやくの作品情報・感想・評価

怪物はささやく2016年製作の映画)

A Monster Calls

上映日:2017年06月09日

製作国:

3.8

あらすじ

英文学の最高傑作を『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化! 孤独な少年と怪物の〈魂の駆け引き〉を描く、感涙のダークファンタジー!母親(フェリシティ・ジョーンズ)が癌におかされた13歳の少年・コナー(ルイス・マクドゥーガル)は、母親が元気だった頃の楽しい思い出に耽る日々を送っていた。そんな折、真夜中を過ぎると彼の元に、「真実を語れ」と木の姿をした怪物(声:リーアム・ニーソン)が現れるようにな…

英文学の最高傑作を『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化! 孤独な少年と怪物の〈魂の駆け引き〉を描く、感涙のダークファンタジー!母親(フェリシティ・ジョーンズ)が癌におかされた13歳の少年・コナー(ルイス・マクドゥーガル)は、母親が元気だった頃の楽しい思い出に耽る日々を送っていた。そんな折、真夜中を過ぎると彼の元に、「真実を語れ」と木の姿をした怪物(声:リーアム・ニーソン)が現れるようになる。これは夢なのか現実なのか?怪物の正体は?そして、少年が最後まで語ることを恐れる真実とは―?

「怪物はささやく」に投稿された感想・評価

natsu

natsuの感想・評価

4.2
ずっと見たかったやーつー
メッセージ性の塊だった
主人公のように大人と子供のあいだの年代が見たら絶対にいい

主人公の子役の演技がすごく良かったんだなーグリーンバックで演技してるとは思えない
海外の子役のレベル高〜
ガンバレ日本!

パンズラビリンスのスタッフが制作してるだけあって雰囲気が似てる。アニメーションとか、すんなりファンタジーに切り替わるところとか。。。
比較される『パンズ・ラビリンス』に比べると解釈の幅が狭く感じられる。劇中の怪物を見たままの現実として捉える人はそんなにいないと思う。何かしらの隠喩を見出すべきであるが、これが素直すぎる。怪物の話す物語から得る教訓は自分で分かりやすく説明してくれてて、最後に少年が到達する真実も素直に映画を見ているのならば大体想像通り。途中まで考え事をしながら見ていたのにほとんど置いて行かれなかったのは拍子抜け。

とは言っても、傷つき迷える子供の心理セラピーとして見れば色々こみ上げてくる。私も冷血なサイコパスを気取るような歳ではないので、よほど酷い話でなければこういう映画には弱いです。母親が何を見ていたのかには解釈の余地があって、これ次第で映画の見え方が大きく変わり得る。人によってはとても素晴らしい映画だと思う。

最近ではオチ担当にされているシガニー・ウィーバーが久しぶりに至極真っ当な役で、声の出演であるリーアム・ニーソンもブライアンミルズ系統ではない。ジャンル映画に置ける両人の扱いに辟易している人たちにもおススメだ。
パッケージアート通りの、ダーク・ファンタジー…とだけは言い切れない。
物凄く豊かで、メッセージは多義的で、それ故にすんなりとは理解出来ない感じです。

いじめられっ子で内向的な背の小さな男の子。一人でイラストや創作に没頭するのは、大好きなお母さんの影響です。お母さんは、身体が良くない。とても良くない。元の父さんや口うるさいお婆ちゃんは、その事に向けての心構えをしているようなのだけど、少年だけはお母さんは良くなるのだと言い張り、譲りません。…ある晩、お家の裏にある教会から大きな木の怪物がやって来て、少年に物語を話して聴かせます。そして、「今日の話とあと2つ、物語を聴かせる。4つ目の物語はお前が作るんだ(CV:リーアム・ニーソン!)」と言い残し、元の教会の巨木の姿に戻ってしまいます…。

母との大切な時間、周囲との軋轢、想像の世界への逃避など、ナイーブな少年の日常の描写を軸に、巨人の語る物語が要所要所で挿入されます。物語はそれぞれが何らかの気付きを促す為の物には違いないのですが、それを受けての少年の行動が、毎回(少なくとも短期的には)状況を悪化させるかのように働くのがとても意外です。…というか、自分は今でもその流れがすっきりとは理解出来てなくて、というのも巨人の語る物語が全て、「物事は両義的である」「この観点から見ると〜でもある」「本当は事実は逆だったのだ」みたいな話ばっかりなので、真意が読み取りにくいのです…。
3つの物語が、少年にとって何の心構えとして必要なのか?自ら新しい物語を作る意味とは?を考えれば、自ずと何を言いたいのかは分かる筈で、それらは例えば今の自分にこそ必要な問いかけであるには違いないのですが、目下現実逃避が行き過ぎて胎児くらいの理解力しかない自分の頭では、碌に咀嚼出来ないのです…。
子供のための映画で有ると同時に、そのご両親のための映画でも有ると思います。例えば、大人だけで先に観て理解を深めた上で、改めて親子で観たりするのが良いかもしらんです。質問責めにあうかもしれないので…。
物憂げでちょっとゴシックなムードも有り、夢と現の狭間みたいな特殊効果も良い感じなのですが、なんといっても怪物の語る物語の描写が魅力的!語彙不足で表現出来ませんが、まるで手製の絵本に魂が宿り動き出した様で、製作者の愛に満ちていて、本当に素晴らしい!もし邦画だったらデジタル丸出しでチョチョイのチョイって感じだと思いますよ。映画全体がなんとなくピー・ジャクとかデルトロっぽい質感だなぁと思ったら、デルトロ組の製作みたいで大納得です。
精神的な奥行きがとても深く取ってある、本当に豊かな作品です。その為、一度だけの鑑賞では全てを理解するのは難しいかもしれません。自分も時間を置いて何度か観直すつもりです。という事で、スコアは暫定で、本当はもっともっと良い映画なのかもしれません。自分には、巨人の語る物語がきっと必要なのです。
因みに主人公のちびっこが、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが拗ねてるみたいでヒクツ可愛いですよ!
yokopi

yokopiの感想・評価

4.5
疲れちゃったんだよね、辛そうなママを見てるのが。でも離れたくないんだよね、ママに絶対死んでほしくない。

きっとそんな堂々巡りをずっとしてたんだよねぇ

寂しくて見捨てたられたような気持ちになって悲しくってどうしたらいいかわからなくって…

わかる、わかるよその気持ち。

なんとも言葉に出来ない気持ちを、美しいVFXで見事に表現しています。

誰だって優しいだけじゃない悪の部分もある。何が正しいかなんて誰にわかるだろう?
完璧な人間なんていやしない。
オカミ

オカミの感想・評価

4.1
とにかく映像がほんっとうに綺麗でそれだけでも満足。よく理解できなかったシーンあったけど、解説読んだらめちゃくちゃ理解できたし感動が増した。最後の場面で「そういうことだったんだ」と全部分かって泣けた。色々考えさせられる深くて良い映画
nasuko

nasukoの感想・評価

3.8
勧善懲悪じゃない、容赦無い、現実味のあるストーリーに打ちのめされます。最後は涙なしでは観られませんでした。
原作児童書?これ専ら親とか大人向けなんじゃないかなぁ。まぁガンガン泣きましたけど笑

みどころ:
子供の心象描写が丁寧
母とのやりとりで流涙不可避
シガニー・ウィーバー
予想通りのストーリー
子供が観ても意味不明

あらすじ:
イギリスの郊外で暮らすコナーは母子家庭に育ったが、その母も病床に臥せっており、学校ではいじめられ、一日の殆どが一人だった。妄想だけが彼の居場所だった。
幼さ残るコナーには、何もかもわかっていた。母が甘えさせてくれない理由も、同居を申し出る祖母の思惑も、わざわざ遊びに来てくれる父の気遣いも、自分が何もわかってないふりをしているのも。
しかし、それらを噛む手段も飲む勇気も消化吸収する精神力も、13歳の少年に備わっているはずがなく、その心は音を立てて崩れ始めていた…。

子供は、自身の中にゾッとするほどの残酷さを初めて認めた時、当然直視するのを怖れます。そのうち忘れたり慣れたりして回復しますが、それよりも早くキャパを超えると、何らかの形で破綻します。そういう雰囲気を親なり大人が事前に察知して、たとえ嫌がられても「それでいいんだよ」と抱き締めてあげることの大切さが、丁寧に描かれています。

ただねぇ、「内省して自身を許し前を向く」なんて徳の高い所業、子供が独力で出来るわけないんですよ。この歳でそんだけ悟り開いてたら将来何ぞの教祖様ですわ。

あと、作品自体も子供ウケ微妙なんじゃないかなぁ。今どき木の化け物ドーンくらいでワクワクしないだろうし、筋はワケわからんだろうし、ワケわからんなりに楽しんだり感動できるほどのパワーは無さそうに感じましたねぇ。

ちなみに、「馴れない役柄でぎこちなくなったのが奏効した」とはご本人の弁ですが、最強かつ最凶ババアで鳴らしたシガニー・ウィーバーの新機軸には驚きました。本当か嘘か知りませんが、こんなキャラクターもお似合いだと思いますねぇ。素晴らしかった。
megane

meganeの感想・評価

3.7
怪物が読み聞かせてくれる物語のシーンが好き。考えさせられてわくわくする。
どんなに酷いことをしても罰を与えないって大人たちが言う。コナーがなんで罰を与えないの?って問いかけること自体が、自分がやったことは罪だと自覚しているから必要ないってことなのかな。
あと、「12:07」この数字には何か意味があったの?気になる〜
遥か昔に子どものころは過ぎていって今はどうしようもない大人になってしまったけど、コナーと似たような不安を自分も抱えている 独りになるのはすごく怖い イチイの木が最後にコナーの背中をそうっと押したように、この映画で語られる3つの物語はとてもやさしく感じた
コナー役のルイスくんの演技も感情表現が素晴らしくて、ほんと守ってあげたさがすごい 子どもと大人の狭間にいる少年というけれどまだまだ全然子どもだよと思わせられるあどけない笑顔に胸がキュッとなった
アートコンセプトもとても自分の好みで、なんなら画集がほしいくらいだった オープニングも美しい デルトロやティムバートン好きは刺さる映画とおもう
mal

malの感想・評価

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ポスターが綺麗。
鮮やかなグラデーションを背景に、少年が木でできた手のようなものを見上げ、なにかを訴えるかのような表情で佇んでいる。邦題は「怪物はささやく」ときた。幻想的でミステリアス。この私が惹かれないわけがない。
実際にこのシーンが出てくるのは後半(背景は違うが...)。少年が真実を述べる直前である。彼は怪物を呼んだのは母を助けて欲しいからというが、怪物は違うという。
私はずっと物語を話す怪物は夢の中で彼自身が自分を慰めるために作った架空の存在であると思っていた。これは人によって解釈は違うと思うが、私は最後のシーンで、母親が描いた絵を見て、彼自身が作り出したものではなく、前にも母親の助け(きっと父親が死ぬ時)になっていたことがわかり、そこでまた少年は、幻想の中だけにいるのではなかったんだと救われることになる。その"真実"にそれまで堪えていた涙が溢れ出して止まらなかった。(エンドロールの曲が合ってなさすぎて冷めたが...笑)
怪物が物語を話すシーンはファンタジックで綺麗で、最後の怪物に真実を話せと少年に迫るシーンなんかは迫力があってリアルで素晴らしかったです。おすすめ。
>|