「おまえが何を考えようと関係ないのだよ。人間の心は、毎日、矛盾したことを幾度となく考えるものだ。おまえは母さんにいなくなってもらいたいと願った。一方で、母さんを助けてくれとわたしに懇願した。人の心は、都合のよい嘘を信じようとするものだ、しかし同時に自分をなぐさめるための嘘が必要なような、痛ましい真実もちゃんと理解している。そして人の心は、嘘と真実を同時に信じた自分に罰を与えようとするのだ。」
イギリスの児童文学カーネギー賞受賞作品。ダークファンタジーなんだけど、暗く、酷いのに、とても優しい。久しぶりに泣いた。いつもか。。日々、、こどもたちと付き合っていると、君たちの心の声が聞こえてくる。大抵、こういう都合のよい思いを胸に秘めている。それと親しくなれたとき、大人になったときなんだと思う。そうしてそれらを理解したとき、私は恋とか、そういう都合のいいものをしなくなるんだとも思う。
優しい子へ育ってほしいと心から祈る。
