ワッツマイケル

怪物はささやくのワッツマイケルのレビュー・感想・評価

怪物はささやく(2016年製作の映画)
3.7
主題が重い分、少年目線のファンタジーが緩衝材。少年の”秘密”は、大人でも苦しむことがある。その秘密に心当たりのある人には、そっと寄り添う映画。人も事象も「善でも悪でもない。大半がその間」自分を罪深く思うべきじゃないし、起こる不遇は、決して何かの罰ではない。

【以下ネタバレ?】ふと頭をよぎった考えに「こんな事願うなんて」「本心ではない」と葛藤する事はある。自助の本能や想像力と、感情や社会性のズレかもしれない。少年も自分を救いたかったし、母もその自責や罪悪感を予感していたよう。
映画ってよく大勢死ぬのに、1人の女性が向かい受ける病死が、こんなにも痛い。

?な台詞(字幕)があり英語で聴き直した。哲学的な言葉は、作品のキーになり得るのに、訳で印象が変わってしまう。翻訳って大事だな…