Luciandead

日曜日の人々のLuciandeadのレビュー・感想・評価

日曜日の人々(1930年製作の映画)
4.0
この作品の凄さは当時のドイツを記録した貴重な資料ではなく、巨匠たちの初々しい萌芽を知る為に観ておくものでもなく、映画を観る感動とは何か?を自分にもう一度教えてくれるものであるように思う。映画を観る感動とは写真の世界が動き出す、流れ始めた途端目の前の風景が一変する。唯々それだけであった。ベルリンの街並みを疾走する車窓から撮らえたカットは『ベルリン・アレクサンダー広場』(ファスビンダーのではなく最初に映画化されたもの)にもあったが、こちらの方がカッティングから生まれるリズムといい素晴らしい。素人俳優を起用している事を強調していながら映画はメルヘンチックですらあるように思った。傑作。
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