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ワンダーウーマンのNAOZYのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
3.6
今日は「ワンダーウーマン」を見る。
「バットマンVSスーパーマン」でけっこう存在感出してましたが、今回は単体ものになります。最近は「スパイダーマン・ホームカミング」にアイアンマンが出たりしてマーベル・シネマティック・ユニバース内で相互にゲスト出演をしてたりしてますが、今回は時代設定が第一次世界大戦中のヨーロッパを舞台にしているので、バットマンもスーパーマンも出てきません。
そのおかげでキャラの馴れ合い的なものが排除され独立した作品として完成度が上がっています。

基礎知識として映像の世紀・第2集「大量殺戮の完成」を予習で見ておくことをおすすめします。

第一次世界大戦はそれまでの馬と大砲で戦っていたものが機関銃や毒ガス兵器など大量殺戮兵器が投入され戦争が大きく変質していきます。
神の子でありアマゾネスとして騎士道精神を叩き込まれたワンダーウーマンは西部戦線で膠着している状況を我慢できずに塹壕から一人飛び出していってドイツ軍に突撃していきます。
しかし敵の大将の首を取れば勝利という単純なものではなくなっており、戦争は政治家どうしの腹の探り合いで左右される謀略がはびこる時代になっていた。
もはや時代は騎士道精神を必要とせず、機関銃、戦車、毒ガス兵器などの大量殺戮兵器によって一般市民をも巻き込んで戦争をするようになり、戦争による死者が急激に増えていきます。

ゼウスの息子で軍神のアレスが背後にいることを察知したワンダーウーマンはアレスを探し回るが、アレスは意外な人物になりすましていた。
ワンダーウーマンは宿敵アレスさえ倒せば平和がくると思い込んでいたのだが、状況はそう単純ではなかった。
アレスがゼウスが作り出した神を模した創造物である人間がいかに危険なものであるかをワンダーウーマンに説くところは説得力があり、時代設定をこの時代にした意味もよくわかる。

コミックヒーローものとはいえ、ストーリーや画作りがしっかりしていて完成度が高い作品になってます。
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