ねじまき

ワンダーウーマンのねじまきのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
-
先日アクアマンを鑑賞し、DCナメてましたスミマセンとなったので過去作を改めて鑑賞することにしました。
封切り当初、DC映画の悪い流れを変えた一作と言われるほどの評価を得ていた記憶があります。興行的にもDC作品や女性監督作品では史上最大のヒットだったとか。

自分はこの当時の評価、過大評価だったのではと思います。


感想はここまで。
これより先は、自分のガッカリ感の記録になります。一部の文章だけを隠すフィルター機能ってないものでしょうか?

さて、
まずストーリーです。特別な力を持って生まれた人物が、世界を知り自身の目的に目覚め英雄としての一歩を踏み出すというシンプルなものなのに、戦況の説明の雑さや居ても居なくても変わらないサブキャラクターの多さのせいか、妙に分かりにくい印象が。さらに中途半端な恋愛要素のせいで、肝心の物語の軸がストレートに伝わってこなくて気持ち悪いです。難しい話じゃないのに分かりにくい。モヤモヤです。
次にキャラクターとキャスティング。主演のガルガドットの容姿は文句無しです。すごいぜDC。でも演技力は素人目にも気になるレベル。感情表現のぎこちなさはダイアナ自身のものと受け取れなくもないですが、他の映画に出たらどうなのでしょうか。彼女がなぜスティーブの事を好きになるのかが全く理解出来ないのは、クリスパインでは無く彼女の表現力の問題なのかもです。
あとヴィラン。弱いです。文字通り弱いし、見た目も弱そう。ちっちゃいサウロン。大した事してないのに神とか言っちゃってるから余計にショボく感じます。CGバリバリなので実在感も弱い。さらに言うなら演じてるあの人の印象も弱いぜ〜。
因みにロビンライト演じるダイアナの師匠は、すごく良かったです。

そして演出面。いい仕事をしたという評価を受けているパティジェンキンス監督。どうなんでしょうか。少なくともヒーロー映画には向いていないと強く思います。
ヒーロー映画と言えばアクションですが、この作品のアクションは全体を通して迫力が欠けています。テンポ悪くてスリルが感じられないし、見せる工夫が無いので後半は驚きが全くありませんでした。見せ方以前に元のアクションが直線的で緩急が無いのがまず大問題なわけで。そこに装飾的にスローモーションやCGを使っているために、元々の安っぽさを派手にもしくはじっくり見せる演出になってしまっています。スローモーションを使っていいのは、それをアホみたいに本気でカッコいいと信じている人だけですよ!
あの素晴らしいテーマ曲もザコ相手の屁みたいなシーンで使うもんだから大袈裟で間抜けにしか聞こえない。これでは使わない方がよっぽどマシなのではと。
その他映画全体を通してですが、余計なシーンが多く、テンポも悪いため、やたらと長く感じます。序盤で剣と盾取るのに、塔に飛び移るだとか掴んだブロックが崩れて危ないだとか、すごい握力でよじ登ってヤッターとかしてるのを観て嫌な予感はしていたのですが、残念ながらその印象は最後まで変わる事はありませんでした。

このシリーズ。世間の高評価や興行的成功を受けて監督続投で3作目まで構想されているとか。
美しいガルガドットのコスプレを見せてもらえるのは嬉しいですが、とりあえず3作目の監督続投はちょっと考え直していただきたいものです。
ねじまき

ねじまき