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リリーのすべてのsekshunのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.0
世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人の画家とそれを献身的に支え続けた妻との夫婦愛と葛藤を描いた作品。主演のエディレッドメインとアリシアヴィキャンデルが想像以上に体を張っている事にまず驚いた。この作品で描かれている性同一性障害がまず自分の想像していたのと違っていて、極端に言うと2つの人格を持っていて女性の心を持つ人格が本当の自分である、というものだった。ただそれはアイナー/リリーが自分の事をわかりやすく他人に表現しようとしている、もしくは自分が男性の身体として生まれたがために必死に男性になろうとしていただけなのかもしれないとも感じられた。夫の変化に戸惑いながらも徐々にそれを受け入れて必死に支えようとする妻ゲルダのリリーに対する愛情に物凄く心を打たれた。レミゼラブルの時の同様に人物を敢えて画面の端に配置させる独特のカメラワークも面白かった。綺麗な風景や人物の映像も魅力的だった。
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