ユカートマン

リリーのすべてのユカートマンのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.0
世界で初めて性転換手術を受けたデンマーク人の画家の物語。と見せかけて彼を支えた奥さん視点のストーリー。

某ドイツの画家風の映像にしようとして雄大な自然がたくさん出てくるけどそもそもデンマークに山なんてないと怒ってるデンマーク人もいるんだとか(笑)それでもやっぱり街並みが絵画みたいな色使いで暖色系がとても綺麗。エディの白すぎる肌にジンジャーヘア、オレンジがかかってる唇も超綺麗だった。同じく今年のエレガントなLGBTの時代劇という点で比べてみるとわたしはキャロルよりこっちの方が好き。実際の夫婦は40代だったのにこんなに若くて美しい俳優が演じたことから商業的すぎる!って声も上がってるらしい。男の時は無神論者なのに女になった時神様が〜っていってるのが面白い。ハンス役の俳優がプーチンに見えて全然集中できなかったけど、彼はフランス組曲でナチス将校役をやってたベルギー人か!フランスといえばリリーが香水かけたあとVoilaって言ってるのが最高に萌えた。劇場を出た後女子トイレ入ったらとても混んでた。女ってそんないいもんじゃないよ!


最近はLGBTという言葉で括られてるけど和食が世界中で流行る前から日本に存在し、これからも私たち日本人が流行に関係なく食べ続け、私たちの目の前にありつづけるのと同様、こういう言葉が作られる前から性のカテゴライズに苦しむ人は存在したわけで、これからも変わらない。ただの流行りではなく彼らの存在が私たちにとって当たり前になる日が来るといいな と思います。
ユカートマン

ユカートマン