Ryota

リリーのすべてのRyotaのネタバレレビュー・内容・結末

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

まず、大前提としてリリー・エルベの100%の生涯を描いたわけではない。
リリーの生涯を元に作ったフィクションである。
リリーの自伝、「Man into Woman」が忠実であるだろうが、映画、映像としては100%の事実は伝える事は非常に困難であり、受け入れ難いものである。
映像として絵、人、衣装、時代を美しく、
リリーという人物の生き様を描いたこの作品は
非常に感動的で受け入れやすい。

特に妻、ゲルダとアイナー(リリー)の順調な夫婦生活から一転、ゲルダとリリーの関係になった際
人によっては妻ゲルダの気持ちに共感する人、
リリーの気持ちに共感する人がいると思う。

ゲルダは愛しているアイナーがリリーに奪われていく、しかし外見はアイナーであるし
複雑な感情で自分を見失う。

アイナーは自分の中のリリーがアイナーを支配していき、アイナーを消し去りたい、リリーとして生きていきたい。

この演出は狙っており、ゲルダ視点のリリー、
リリー視点のゲルダ
お互いの感情が交互に描写されている。
ちなみに、リリーのすべてのポスター、
ゲルダがカメラ目線、リリーがカメラ目線
両方あるの知っっていましたか?
ちなみに私はゲルダ派でした。

2016年自分映画大賞ノミネート
Ryota

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