やまだ

リリーのすべてのやまだのネタバレレビュー・内容・結末

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

もうほんとに衝撃作

エディレッドメインの演技が凄まじく上手で引き込まれた

アイナーはすごくかっこよくて、絵の才能もあって、理想的な旦那様
妻ゲルダの絵のモデルをきっかけに、ずっと閉じ込めてた女性の部分、リリーを抑えられなくなっていくんやけど、、
リリーがほんまに綺麗で、女性らしくて、はにかむところとかもう可愛いくて

でも女性らしくなっていくほど、苦悩が大きくなっていって、、その過程もすごい細かに描かれてた
男性として幼い頃過ごした風景を描き続けてて、綺麗やけどずっと暗い絵だったのが、リリーが顔を出した直後は同じ風景なのに明るい絵が描かれてたのは、本当の自分が現れ始めたからなんかな?
女性らしい仕草を習得していく様は女性より女性
本当の自分を出していけるようになったことへの嬉しさも散りばめられてる
終盤はほんまに痩せてて華奢な体つきになってた

ゲルダの苦悩もめっちゃ伝わる
愛する夫が急に女性みたいになっていく
自分のことを異性として受け入れてくれなくなる
でもちゃんと愛してくれてる
、、自分だったらもう訳分からんくて多分受け入れられんかな
アイナーに戻ってきてほしい。でもリリーはアイナーやから助けてあげたい。葛藤。

世界で最初の性別適合手術を行った人となったリリー
成功例のない手術を行う勇気は、本当の自分を手に入れたい気持ちの強さ
それをアイナーを失うことになるのに支えたゲルダの優しさ?強さ?愛情?もすごい

リリーが病室で流した涙の理由は?
大切な人を悲しませることへの涙?
本当の自分になれる喜び?
手術への不安?覚悟?
全て複雑に絡んだ意味の涙かな?
すごい印象的なシーンだった

アイナーはリリーとして幸せに生きて、ゲルダは親友のハンスと幸せになってほしいと後半ずっと思ってた

実在の人物リリーの日記を基に書かれたフィクション小説を基に作られたらしい
だから主人公全員(最後の教授以外の医者以外)がトランスジェンダーに対して?リリーに対して?理解があったから綺麗なお話として映画になってるけど
事実はもっと辛い悲しいものだったんちゃうんかな、、

映画としては
切なくて、涙が溢れたけど、綺麗な映像の中で人間の強さや深い愛情の素晴らしさが伝わる美しい作品だった

感じることが多過ぎて、そりゃ纏まりのない感想にもなるわ
やまだ

やまだ