ぽいど

リリーのすべてのぽいどのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
5.0
トゥームレイダーの公開も近いので、アリシアヴィキャンデルの出演してる作品をチェックしようと思い立ち、アカデミー賞を受賞している本作を見逃すわけにはいかないと思い鑑賞しました。もうね、凄い良かったです。主演二人の演技力に泣かされました。トランスジェンダーに目覚めた旦那と、彼(?)に寄り添う奥さんの苦悩を描いてるんですが、キャラクター描写が多面的で感情移入しやすかったです。
例えばエディの「女性として生きたい」思いと「ゲルダの旦那でいたい」との葛藤の演じ分けが素晴らしく、どちらの彼にも同情しました。アイナーの時の仕草はまさしく女性そのもので、だんだん物語が進むにつれて上手になっていくのがリアルだった。物語の前半と後半では同じ人が演じてるようには見えなかった。おち◯ち◯挟むシーンも胸が張り裂けそうでした。
それ以上に良かったのは、奥さんのゲルダです。この彼女のキャラが物語を回してて、映画の質を上げてたように感じました。彼女は終始強い女性として描かれていましたが、ふとした時に見せる弱さにグッときた。ただ表面的に「何があっても受け入れる強い女性です」と描いているだけでは、本当の強さは見えてこないと思います。それを演じきったアリシアは見事。そりゃオスカー取りますわ。親友の存在が彼女の方を支えていたように、彼女目線で物語を見せられることが多かった。
スカーフの飛んでいくシーンで号泣。その後のセリフでさらに号泣。「きみに読む物語」が少しチラついた。映画で大事なのってキャラクターの魅力だと信じたい。そう思わせてくれる映画でした。
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