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軽蔑のkhのレビュー・感想・評価

軽蔑(1963年製作の映画)
3.0
別荘の階段を一人で登っていく男の背中にカフカ味を感じた。愛とは不条理か。軽蔑とは不条理か。愛が軽蔑に転じるのは不条理か。知らんがな。愛がなくなれば、何もなくなる、のではなく、軽蔑が生まれる。ものを消費すればゴミが生まれる。ものを食べれば糞ができる。みたいな。それはつまり、一種の混ざり物だ。愛は愛ではなく愛は愛と軽蔑の混ざり物だ。ガラスが嵌っていないガラス戸のせいで混ざり過ぎる。閉じられていないと維持できないものがあるらしい。混ざればなくなるもの、それは間。例えば、翻訳。主体の中に生きる感情、例えば、嫌悪、嫉妬。主体と主体の間に生きる感情、例えば、愛、軽蔑。
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