わせ

ストックホルム・ペンシルベニアのわせのレビュー・感想・評価

3.5
4歳の頃から17年間監禁されていたレイアが解放されてからの話。レイアには4歳以前の記憶が殆ど無く、家に帰ってからもひたすらに居心地の悪さと覚えてもいない親と関わる気持ちの悪さを感じる日々を送る。それはレイアの親、特に母親も感じていたことだろう。記憶に無い思い出話をされる事の嫌悪感と言ったら無い。観ている此方まで変にムカムカする。普通に戻ることの難しさ。戸惑いばかりを見せるレイアに徐々に苛つく母親。しかし本当に悪いのは誘拐犯なのである。その事をわかってはいるものの、誘拐犯と過ごした17年間の間に自己が形成されたレイアにとってはその時に教わった物事が正解なのである。身体的虐待よりも精神的虐待や洗脳の方が余っ程タチが悪いと思った。ラストの締め方が恐ろし過ぎる…。
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