No.4153
いろいろ批判のある作品ではあるが、ゴーストとの格闘シーンなんかなかなかの見ごたえで、普通に楽しめた。
ただ、最後まで引っかかるのは、クリヘムのヘンテコおバカキャラの意味。
本作は、男女がオリジナルと逆転している。
その意味からすると、彼はオリジナルでいう、受付役のジャニーン(アニー・ポッツ)ということになるが、
それにしてはヘンテコすぎる。 ジャニーンは多少クセはあったが、ちゃんと仕事をしていたし、そこまでヘンテコおバカキャラ、というわけでもなかった。
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じゃ、お間抜けキャラだったリック・モラニスの代わりか?
それもない。モラニスの代わりは誰にも務まらない、彼は唯一無二の個性派俳優だと私は思う。
クリヘムのキャラは、いつも女優が当たり前のように背負わされる「セクシーお色気担当=性的に見られる存在」の男版であり、
かつ、いわゆるマニック・ピクシー・ドリーム・ガール(MPDG)の男版、でもあるのではないかと思う。
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MPDGとはWikiによれば、
「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”」とある。
簡単にいえば、不思議ちゃんである。 それを、女の子ではなく、マッチョのクリヘムでやってみたのであろう。
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ただいずれにせよ、彼の少し過剰なキャラは、ゴーストバスターズの世界観、ルックとは合っているようには思えない。
ヘンテコおバカキャラはむしろ、ゴーストたちの方に、より背負わせるべきだと思った。
このシリーズが時を経ても愛され続けているのは、ゴーストたちに「愛嬌」があるからなのである。