よしおスタンダード

ゴーストバスターズのよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)
3.0
No.4153

いろいろ批判のある作品ではあるが、ゴーストとの格闘シーンなんかなかなかの見ごたえで、普通に楽しめた。

ただ、最後まで引っかかるのは、クリヘムのヘンテコおバカキャラの意味。

本作は、男女がオリジナルと逆転している。

その意味からすると、彼はオリジナルでいう、受付役のジャニーン(アニー・ポッツ)ということになるが、

それにしてはヘンテコすぎる。 ジャニーンは多少クセはあったが、ちゃんと仕事をしていたし、そこまでヘンテコおバカキャラ、というわけでもなかった。

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じゃ、お間抜けキャラだったリック・モラニスの代わりか?

それもない。モラニスの代わりは誰にも務まらない、彼は唯一無二の個性派俳優だと私は思う。

クリヘムのキャラは、いつも女優が当たり前のように背負わされる「セクシーお色気担当=性的に見られる存在」の男版であり、

かつ、いわゆるマニック・ピクシー・ドリーム・ガール(MPDG)の男版、でもあるのではないかと思う。

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MPDGとはWikiによれば、

「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”」とある。

簡単にいえば、不思議ちゃんである。 それを、女の子ではなく、マッチョのクリヘムでやってみたのであろう。

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ただいずれにせよ、彼の少し過剰なキャラは、ゴーストバスターズの世界観、ルックとは合っているようには思えない。

ヘンテコおバカキャラはむしろ、ゴーストたちの方に、より背負わせるべきだと思った。

このシリーズが時を経ても愛され続けているのは、ゴーストたちに「愛嬌」があるからなのである。