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Wの悲劇のonotoramanのレビュー・感想・評価

Wの悲劇(1984年製作の映画)
3.5
友人に勧められて見てみたけど、薬師丸ひろ子の演技が苦手でこれは失敗だったかと正直思った。アイドル映画に期待しすぎたなーって。
でも後半からの展開と薬師丸ひろ子の長回しで全部吹き飛んだ。すごいのは、あの会見のシーンがただの女の子が女優になる瞬間ってだけじゃなくて、自分の薬師丸ひろ子の認識がただのアイドル女優(=演技は微妙な人)じゃないって思い知らされた瞬間でもあったこと。リアルタイムで見てた人はそれはそれは鮮烈だっただろうなー。

ただ、全体としてこってりし過ぎに感じて、そこは入り込めなかった。抜群にいいシーンもある一方、言い回しとかが時がたつと見てられなくなるのはトレンド映画の宿命か。「これが俺たちの千秋楽かい?」って。

あと、先輩の女優がすごい良かった。あの人のスピンオフ見たいくらい。一番嘘がなくて、そっと出る短い言葉にも全部に力があった。
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