Sugi

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのSugiのレビュー・感想・評価

3.4
多くの人の高評価に反して個人的にはあまりハマらなかった。映画後半部分の追い上げはかなり良く、「EP4 新たなる希望」に繋がるラストシーンの「希望」の演出は感動ものだったが、どうしても前半の退屈さが自分の中ではだいぶマイナスポイント。
フォースのような特殊能力を持つわけではない名もなき反乱兵たちが、「デス・スター」の設計図奪取のために帝国軍を相手に勝率が0%に近いほぼ不可能な戦いを挑むわけだが、なかなか登場人物が多く、感情移入がぶれるというかなんというか。最初の方の敵味方の相関関係が複雑すぎてイマイチ頭に入ってこなかった。

本作は、ラストのラストまで、わざとじゃないかと思うほど、スターウォーズ本編の制作テイストを全く出してこない。カットが変わる場面のシーン転換の仕方も全然違うし、本編ではお馴染みのセリフ「I have a bad feeling about this. (何かイヤな予感がする)」も途中で妨げられる。場所の説明を白テキストで説明する手法もこのスピンオフ作品で初めて登場した。
反乱軍の一般人性を強調するためにあえて本編とは全く異なる仕様で製作したのか?そこは監督に直接聞いてみたい疑問点になった。

製作面でもう一つ特徴的だったのが、「空中戦のクオリティ」である。飛行船の戦闘シーンは本編同様多く繰り広げられるのだが、縦横無尽に動き回る迫力あるカメラワークがかなり良かった。本作のメインテーマともいえる「戦闘」「戦争」のシーンのためここのクオリティは必然的に重要になってくるが、しっかり映像として仕上がっていて素晴らしかった。

おそらくこの映画を評価する人達は、あえて名もなき英雄たちの命をかけた死闘を描くことで、EP4でレイア姫がR2に託す「デス・スター」設計図の重みを十二分に増すことが出来るからであろう。ジン(フェリシティ・ジョーンズ)とキャシアン(ディエゴ・ルナ)の最後のシーンは確かに心にくるものがあるが、、
なぜか個人的には微妙だった。
あまりに高評価のレビューが多すぎて自分の感覚を疑うので、この映画を見て微妙と感じた人とこの低評価の原因についての意見を共有し明らかにしたい。
Sugi

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