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キング・アーサーのRのネタバレレビュー・内容・結末

キング・アーサー(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2017年のアメリカの作品。

監督は「アラジン」のガイ・リッチー。

あらすじ

イングランド王ユーサー(エリック・バナ「バック・トゥー・ザ・アウトバック めざせ!母なる大地」)は弟のヴォーティガン(ジュード・ロウ「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」)の反乱に遭い、幼い息子アーサーを小舟で逃す。数年後、成長したアーサー(チャーリー・ハナム「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」)は王となったヴォーディガンを打ち倒すため、仲間たちと共に反乱を起こすことを決意する。

Netflixにて。無作為に選んだ中から。

ご存知「アーサー王伝説」を元にしたファンタジー映画。

アーサー王と言えば、ディズニーでも映画化された実在の人物であるが、今作ではなんと反乱に遭い、唯一生き残った先、スラム街で売春婦たちに育てられた不良青年という大胆な解釈で始まる。

ということで、演じるハナムのコワモテフェイス然り、短く刈り上げた髪形とひげ面然り、やたらとその鍛え上げられた筋肉見せつけてくるスタイル然りその挑発的な態度然り、今までのアーサー像にはない感じが非常に新鮮!!

そこにファンタジー要素として動物を自在に操るウィッチが出てきたり、聖剣エクスカリバーの要素が絡んできたり、敵であるヴォーディガンも終盤ではムキムキマッチョの骸骨フェイスに変貌してアーサーと戦うなど割とトンデモ展開な珍作となっている。

また、今作の監督はあの「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」などのガイ・リッチーなんだけど、全体的なバキッとした絵作り然り、スローモーションを多様したカメラワークやカットバックを多様したスピーディー&テンポの良い会話劇の妙然り、まさにガイ・リッチー「ぽさ」も至る所で現れているのが特徴的。

なので、伝記的な「堅苦しさ」は一切なしのエンタメ活劇となっているんだけど、ここはこれまでのアーサー王の映画みたいなものを予想していた人にとっては非常に面食らう出来とも言えるわけで、案の定、公開時は続篇も想定していたものの蓋を開ければ大不評を買い、ハリウッドで最も大赤字を出した映画として制作中止にまで至ってしまったらしい。

ただ、個人的には結構好き。

もちろんハナム演じる今までにないアーサー王のキャラクターもいい感じなんだけど、特に良かったのはマーリン(劇中では出てこない)の弟子的なポジションで出てくるメイジを演じたアストリッド・ベルジュ=フリスベ(「ウェイ・ダウン」)。この人調べたらどうやら「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの最終作の人魚役の人だったらしいんだけど、今作ではその時のキュートさだったり初々しさは全くなく一転かなり暗めの魔女役。ただ、その時の人魚とは比にならないくらい魅力的で、動物を操る時の黒く目が変化する時とかめっちゃカッコいい!魔女らしくどんな時もクールでアーサーに対しても冷たく遇らう様とは惚れるわぁー。

あとはアーサーのスラム仲間でブルーという一人息子の父親でもあるおじさんの散り際とはまぁ王道なんだけどこういうところと良かったね。

確かに助走までが割と長めだったり、かと思えば最終局面に至るまでがなんかよくわからんうちに突入しちゃうなど展開的に乗り切れないシーンはあるにはあるがラストのアーサーvsヴォーディガンのまるで洋ゲーのようなファンタジー感溢れる剣戟のぶつかり合いとか迫力があったし、最後は今までの仲間に「パーシヴァル」や「ランスロット」などと名を与え、円卓を囲むという世にいう「円卓の騎士」の「ビギニング」で終わるラストもアーサー王の伝説はここから始まる!できない終わり方で良かったのでは?

色々と評判は悪い作品のらしいけど、個人的にはかなり楽しめました!
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