長靴を吐いたネコ

インデペンデンス・デイ:リサージェンスの長靴を吐いたネコのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【インデペンデンス・デイ: リサージェンス】 (Theatre)
2016年
総合評価 3.6 → ☆3.7

「シナリオ」 (1.0) … 4 → 4
「演出全般」 (1.2) … 4 → 4.8
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 4 → 4.4
「音響効果」 (0.9) … 4 → 3.6
「教養/啓発」 (0.8) … 2 → 1.6
「俳優/声優」 (0.7) … 4 → 2.8
「独創性」 (0.8) … 3 → 2.4
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【ストーリー】
前作で撃退されたエイリアンが、中ボスと地球ぐらいの直径の宇宙船を連れてリベンジに来る。にその直前に謎の球体が月面基地に接近してきたが、先制攻撃で撃破したものの、エイリアン達にまるで歯が立たず、前作並みに悲惨な状況に。最後は誤爆した球体の協力を経てエイリアンをトラップにかけてボス撃破。次回は地球が攻めるターン?
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≪キーワード≫
洋画 SF 侵略モノ 続編

【魅力】
・王道的SF
・前作設定継承
・人間ドラマ
・映像
・情報密度
・次作への期待感

【不満】
・無し

【印象に残ったシーン・台詞】
ウィル・スミスが映るシーン。
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【少し突っ込んだ感想】
最近、個性に走って空振りする大作や継続性に問題がある続編を当たり前のように作る傾向を強く感じるけど、そんな中、ブレずに真っ向勝負で侵略系SFの大作を作ろうとする姿勢を感じるこの作品は好感が持てる。

人間ドラマの濃さは相変わらず継続していて、今回は把握しなきゃいけない情報が前作の登場人物+αとなるし、初見では情報量の大さに付いていくのがやっとかも。そんなわけで、今作を楽しむならば、前作は必見だし、なるべく直前に観た方が良いと思う。情報量が多いし、何よりも、監督が(ウィル・スミスを失って尚)続編として綺麗に作ってくれているので、一連の作品として十分楽しめる仕上がりになっていると思う。相変わらず大統領が良いとこ持っていく。

前作を科学的検証をネタに批判する意見は良く聞くけど、エメリッヒ監督はそんな彼らをあざ笑うかの如く、更に物理法則がゲシュタルト崩壊するような演出を仕掛けている。何か地球の上に同じぐらいの直径の母艦が寿司ネタみたいに乗っかっていたけど、多分月とか地球から旅立ってしまいますね。

前作は現実的なテクノロジーを設定とした地球側の戦力だったし、戦闘演出が凝っていてリアリティに貢献していたけど、今作はエイリアンの技術も若干取り入れていたのでファンタジー度が増した分、何かを得たけど何かを失っていた。圧倒的な戦力差の絶望感は継承していたのは良かった。しかし、続編としてはその方向性で良いと思う。この手の王道映画は、ストレートに展開していって欲しい。地球のテクノロジーでエイリアンを撃退し、世界全体が協力してエイリアン対策を講じて、SF的な技術を発展させて逆襲するシナリオをシリーズで描く映画なんて、如何にも王道的だけど他にあるのだろうか?まあ、逆襲は、次作があるならばの話だけど。また20年後とかは止めて欲しい(笑)

今作のシナリオ上、続編は非常に難易度の高い作品になりそうだけど、エメリッヒ監督ならきっと期待に答えてくれる!…といいな!


【蛇足】
中国人をもう少し自然に出すこと出来ないのだろうか?ハリウッド大作に出る中国人の大半が、とってつけたようなオマケの設定にしか見えない。あれじゃ大人の事情と揶揄されても仕方がないと思う。

【蛇足2】
前作であれほど核兵器使用にキレてた眼鏡が、今作では積極的に使おうとしてるのに笑った。汚染が少ないからかな。
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