サンタムール

ヒメアノ〜ルのサンタムールのレビュー・感想・評価

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
3.0
古谷実の、原作にシビれていた私としては、賛否両論の評価にどうしようか迷っていたのであるが、場所と時間がピタッとあったから。(^^;
いやー。もう、森田剛の、サイコキラーっぷりといったら!原作の森田とは違ったサイコキラーで、それはそれで、怖いのなんのって!
原作の森田は、普通の生活に紛れてるんだけど、やっぱり普通の人とは違ってて、元々が、歪んだ性癖と壊れっぷりだったら、森羅万象というか、それを嘆く哀しさを繊細に描いていたのだけど、実写版の森田は学生時代のイジメとか、友人の喪失感が、原因みたいで、単純化されていたのが、残念。
それでも、濱田岳とか、ムロツヨシとか、演派の俳優が原作の雰囲気を上手に操ります。特にヒロインのユカちゃんを演じた女優が普通の女の子が発する無駄なフェロモンとか、殺人狂とかをくすぐる感じがgood!
この、映画の殺人シーンはリアルでした。
濱田岳演じる岡田君が彼女とヤッてる時に森田が失禁している女にバットで何度も殴りつけるシーンや、サイコキラーの森田がレイプする女の生理中のパンツを剥ぎ取った時の表情とか、もう、怖すぎ❗
森田はナチュラルな殺人鬼だから、わざとらしい殺人シーンは必要ないですよね、
だからなのかな。この作品の殺人シーンは独特です。この殺人鬼をキワダタセル若者がまた、良いスパイスを効かせないと!
精神的に辛いシーンが続く中で、ラストの着地点でやっとの、森田の学生時代の虐め経験とか、救いのような岡田くんへの想いとか、お母さーん!お茶❗的なシーンがもりこまれたけど、でも、森田という殺人鬼はそんな描き方ではまだまだ甘いかな。森田は中学生の時に自分の性癖とか異常性に気づいていたからね、
やっぱり原作とは違う。R15指定でよかった作品の見本かな。
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