スガル

二ツ星の料理人のスガルのレビュー・感想・評価

二ツ星の料理人(2015年製作の映画)
4.1
美しくてあったかい映画でした。
観る前はハリウッド王道の映画だと想像してました。シエナミラーって女優さんもあんまり好きじゃないけど楽しめるならいいかなと。
結果、自分が求めてるより上のレベルの映画でした。

自分は最近観たい映画って王道映画というか完成された娯楽映画なんだけど、この映画はもっと大人な映画でした。美しい映像素晴らしかったです。
観ていて面白くないところはいくつもあったんですけど、面白くないシーンもすごく価値があると感じました。

登場人物たちかなりよかったです。
この映画の美に対するこだわりが俳優にあらわれていたと思います。
特にシエナミラーさんがめっちゃよかったです。自分の中ではなんの特徴もない白人女性ってイメージだったのに。ブルー系の服着ていた前半のシーン美しかったです。髪型もキュンとなりました。
ブラッドリークーパーって顔が崩れてるのにたまにすごくかっこよく見えるのが不思議です。
ダニエルブルーニュって人もよかった。ホテルの部屋に入ってドギマギした演技で え?っと感じてしまいました。そういえばという感じで。直接的な説明しないところにセンス感じました。

シエナミラーが戻るシーンで涙出そうになりました。本来そこまでの感動シーンじゃないんだけど。
ライバルのところにおしかけたシーンでも心にくるものがありました。真剣に生きてる人間同士にしか到達できない空間って感じ。見ていてうらやましくなりました。

「おとなの恋には嘘がある」を思い出しました。わびさびみたいなものを感じて。

ブラッドリークーパーの役はやり過ぎなキャラだからこっちまで苦しくなる感じもあったんですけど許せます。

この映画を観ていて完璧主義について考えさせられました。弱いから完璧主義になる部分もあるのかな。
完璧主義をテーマのひとつにしてるだけあって完璧な映画に近いと思いました。料理映画で大嫌いなのがひとつありますがこの映画は全然違っていてよかったです。
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