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マドラス・カフェのWadyのレビュー・感想・評価

マドラス・カフェ(2013年製作の映画)
3.8
【スリランカ内戦】

19世期のイギリス統治時代
イギリスは少数派タミル人を取り込みスリランカ統治を効果的に進めて来た。
(スリランカ原産のセイロンティーなどの製造)

しかし、第二次大戦が終わり、イギリスの植民地支配から解放され、独立後は多数派のシンハラ人が政権を握り、少数派タミル人を弾圧。

シンハラ人優勢の政治を行ったため
タミル人が蜂起し、タミル人国家創設の為内戦に発展。
戦いは1983年-2009年までの27年間続き泥沼化、多くの死者を出す。

本作品は完全なる社会派作品。
インド映画でも踊らないし、歌わない。

主人公のMissionは内戦下におけるスパイ活動と組織の弱体化。しかし、作戦が漏れて失敗に。
淡々と人が死んでいく。
フィクションとあったが、史実に基づくストーリーなのだろうか。
誰にも止められない不条理さがあった。

民族間の対立から軍事介入に発展したインドの立場で描かれてるが、とても勉強になった。

世界ではまだまだ不条理な争いが勃発してることを忘れてはいけない。


<27年の内戦による死者数>
民間人4万人
民兵3万人
スリランカ軍2.1万人
インド軍1200人
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