Eggy

モヒカン故郷に帰るのEggyのレビュー・感想・評価

モヒカン故郷に帰る(2016年製作の映画)
4.0

最高に優しい人たちで囲まれた最高の家族が、最高におふざけをしてる、涙あり!笑いあり!!内容あり!!!
しんみりとしつつ、クスッと笑える作品で家族愛に溢れていた。

1人のバンドマンが彼女を連れて故郷へ数年ぶりに帰る。なんと、父親がガンだということが分かり、、、というような大枠。

主人公である永吉(松田龍平)はダメージデニムに革ジャン、それから緑色に染めたモヒカン。ふざけたような外見で、彼女に対しても適当にあしらうような冒頭。
病気の父親に対しても久しぶりの再会のあまりに、お互いどう接して良いかわからず、、、出来ることはやりたいことや食べたい物をメモ書きで聞き出すくらい。『隣にいるだけで良い。』そんな一言の助言を頼りに不器用なりに、関わっていく。

終盤にかけて、永吉は適当なんかじゃなくて、不器用なだけで、むしろ最高に優しいんだと確信した。
次第に心を開く父親、、、そんな二人の姿を見て、喜ぶ母親。。。父親が吹奏楽部の中学生を指導している理由がなんとなくわかった時、泣きました。そして、お母さんの涙も大好きな野球チームがさよなら勝ちをしたから流した涙ではなくて、もっと心から喜んでいるものだった。。。

病気の話なのに、全体的に重い内容ではなくて、むしろしんみりと涙を流しながら、笑うという現象が起きるほど。
沖田監督の作品は、脚本と役者の演技に隔たりを作らないから、特別な作品になるのだろうな。こういう空気感とても好きです。

涙もろくなってきている、今日この頃、、

『お前に優しくされると、明日には死ぬような気がするんじゃ。』
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