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モヒカン故郷に帰るのTMCのレビュー・感想・評価

モヒカン故郷に帰る(2016年製作の映画)
2.5
沖田修一監督ファンにも関らず劇場公開をスルーした判断は残念ながら正解だった。
クスッとくる小ネタは随所にあるもののなかなか話に入り込めず、松田龍平の全てどうでもよさそうな顔を見てるこっちも段々どうでもよくなってきてそのまま終わった。
もともと散漫さや冗長さを孕む沖田作品だが、興味が持てればその独特のテンポが効いてくる。今回はオフビートが過ぎた。
映画はストーリーだけじゃないのは当然だけど、今回はストーリーテリングを放棄しているように思えたぐらい戯画化されていて、そのくせ急に取ってつけたような感動場面が入ったりして中途半端。前田敦子のキャラもよくわからない。
そもそも作り手はデスメタルも矢沢も興味なさそうだし。田舎とのギャップと、広島といえば、という事なんだろうけど、愛のないパロディは好きになれない。

とか言いつつ、振り返ると結局松田龍平問題がでかい気がする。
沖田修一と吉田恵輔と山下敦弘のファンなんですが、調べたら一歳違いらしい。そのせいもあってか重なりあう部分の多い、新作は必ずチェックしてる3人なのに、今作と山下監督の「ぼくのおじさん」はなぜか見る気が起きなかった。共通点は松田龍平主演で、ゆるふわな話なところ?常に引いた感じの龍平がそのままな役を出番の多い主役でやると観客もつまらなくなるのかも。

龍平自体はむしろ好きな役者で、吉田監督の「麦子さんと」では助演でいい味出してた。去年、たまたま合わない作品が続いたのか、そう思ってるのは自分だけなのか。
とりあえずこの3人の作品ではしばらく主演は控えてほしい。
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