白波

ブレンダンとケルズの秘密の白波のレビュー・感想・評価

ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)
3.0
DVD鑑賞
ケルティックなサウンドに乗せたアニメーション。
作画が実に海外っぽく、その動きにも独特なものがあります。
民族的な意味合いが強く、そういった意味では少し地味な側面も。
前半はひたすら閉塞的な風景と色使い、アシュリと出会ってからの色彩は対比が効いていて素晴らしい。特に森が何とも美しいんですね。
ずっと緩やかな流れですが、自立する決意ができた頃から急に面白くなる。
陰鬱なトーンだった色味は色彩を帯び、音楽も合わせて変化していきます。
それとテイストは違うものの、随所に「もののけ姫」を強く感じます。
あと、バイキングが攻め入った時の絶望的な描写は見事。
最後は絵本を閉じるかのような、実に静かな終わり方。
民話が好きな方にはおすすめな作品ではないでしょうか。
白波

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