ニカイドウ

ブレンダンとケルズの秘密のニカイドウのレビュー・感想・評価

ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)
4.3
主人公ブレンダンと共にガチョウを追いかける大人達。ヴァイキングの襲来に備えて砦を建造するケルズの院長。
院長は彼らにも砦の建造に協力を促すが、彼らはヴァイキングより書を作る事のほうが重要と、聞く耳を持たない。
そんな時ケルズに、もっとも美しい書を作ったという装飾師エイダンがやって来る。ヴァイキングの襲撃から逃れ、アイオナの書を携えて…
防衛より知の探求が重要と言う大人達。けど、彼らが作りたいのは美しい装飾の本。中身の話は一切ない。知とはかけ離れているように思える。
それよりは対ヴァイキング用の砦の方がどれほど必要か…
院長1人が正しくても、その下が無知やとどうにもならん。
ブレンダン少年よ、その目で見て、その頭でしっかりと考えてくれよ…出来る事ならヴァイキングが来る前に…と願いながら鑑賞。
アシュリー。闇の洞窟。クロムの目…
院長が正しいと思ってたけど、それだけでもないみたい。
ヴァイキングの世の闇を照らす光ってのは言葉で、本はそれを伝える媒体。いや、言葉だけじゃなく絵も含む、本自体が光なんかな。
ケルズの書ってのを見てみたくなった。
アニメーションとしては、日本のアニメで目が肥えてしまってるので少し雑に思える。
けど、観ていくうちにその色彩やキャラクター達、音楽など、全てがこのストーリーに合っているように思えてくる。
ジブリを観ているような気になった。
今作はケルト3部作の1作目のようなので、あとの2作にもとても興味が湧く。
この映画に触れられて良かった。
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