shiroiwa

バリー・シール/アメリカをはめた男のshiroiwaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

JB。

事実を元にした物語。
小気味いい語り口で、すんなり入ってくる。
当時の映像を混ぜたり、説明にちょっとしたカットを入れてすぐ本筋に戻ったり。

こないだ「ナルコス」を観たので、バリー・シールについては知っていたが、この映画はあらすじを事前に知らなくてもわかりやすいはず。

ポップな語り口で、いちいち肩に力を入れる必要がない。
気がついたら先が気になっている。

随所でドキュメンタリー風のカット、隠し撮り風の撮り方をして、緊迫感を演出している。
犯罪者だが、どこか憎めないバリー・シール。
コロンビアの麻薬王と同じで、愛妻家だったのは興味深かった。

いちばん驚いたのは各場面の最初にでかでかと映る場所や組織や年号の文字が、
モーテルを渡り歩きながらバリーが撮影したビデオテープの手書きタイトルだったこと。

FBI、州警察、DEA(麻薬取締局)などが殺到する逮捕の場面など面白おかしく撮っているが、全体を振り返ってみると巧みに伏線を隠していて、結末までの流れがスパッと鮮やかだ。

そしてJB。バリー・シールでもいい。

こういうアホな人間がいつもカオスをもたらす。この手の映画に欠かせない。

なんならCIAも間抜けな部分がある。
つくづく〝アメリカという国は!〟という感じだ。
おそらくいまだってこんな感じだろうね。
shiroiwa

shiroiwa